40代に入った頃、非常勤を続けていたゆういちです。
この記事を読んでいる人は、
「非常勤の方が自由でいいんちゃう」
「非常勤の方が稼げるかなぁ」
「非常勤の方が楽そう」
と思っていませんか?
それは半分正解で、半分は不正解。
非常勤は自由だし、常勤より稼げるし、楽である一方、不自由で、稼げなくて、楽ではない可能性も秘めている。
そのメリットとデメリットを知った上で、非常勤を掛け持ちで続けるのはいいけど、知らないと後々かなり損をするかも。
そこで今回は、理学療法士が非常勤を掛け持ちで続けていくことのメリットとデメリットについて解説します。
40代になっても非常勤を続けていた私だからわかる、現場のリアルな感情も書いていくね。
今回の記事は少し長いので、目次を見て、読みたい部分だけ読んでもらってもいいですよ。
きっとあなたの疑問が解消されるはず。
今回の記事では「非常勤 掛け持ち」という表現を使ってますが、対象は「非常勤オンリー」で働く理学療法士や作業療法士、言語聴覚士です。
なぜ掛け持ちという表現を使ったかというと、非常勤オンリーの場合、「同じ職場で週5日非常勤」とはなりにくいと思ったから。
だって、それなら常勤で働いている可能性が高いでしょ?
何がいいたいかわからんって人は、意識せずに「非常勤オンリーで働いている人の話なんやな」と思って読んでくださいね。
【結論】理学療法士は非常勤オンリーで続けるべきではない
この話の結論になるが、理学療法士は非常勤だけでいつまでも働き続けるべきではない。
特に中年に差し掛かる頃まで非常勤掛け持ちで仕事をしていることはおすすめしない。
なぜなら、あとで話すが、非常勤を続けることのメリットよりもデメリットが大きすぎるから。
私は40代に入ったころ、諸事情により訪問リハビリと老健の非常勤掛け持ちで働いていた。
でも、非常勤で働くことの良さを感じながらも、「このままでヤバイなぁ・・」とずっと考えてた。
常勤以上にお金は稼いでたけど、不安が消えることはなかったなぁ。
今回は40代で非常勤を掛け持ちしていた私の例だけど、30代後半、できれば35歳くらいまでには非常勤は卒業した方がいい。
ただし、ある条件であれば非常勤掛け持ちで働くのもアリ。(逆にそれ以外はやめた方がいい)
それは後半(まとめの前)に書いてあるので、興味がある人はそちらを読んでください。
では早速メリット・デメリットから見ていこう。
理学療法士が非常勤掛け持ちで働き続けることのメリット
まずは理学療法士が非常勤掛け持ちで働き続けることのメリットはこんな感じ。
- 複数の職場でいろんな症例を経験できる
- 時間の融通が利くのでプライベートが充実する
- 職場の縛りがないので自由に活動できる
- 職場の人間関係の悩みがほぼなくなる
- 職場の責任ある仕事から逃げられる
- 非常勤先によっては常勤より給料がかなり高くなる
ひとつずつ詳しく説明するね。
複数の職場でいろんな症例を経験できる
ひとつの病院や介護施設で常勤として働いていると、その職場の症例しか経験することができない。
でも複数の職場を掛け持ちすると、いろんな症例を担当することができる。
たとえば、あなたが訪問看護ステーションで常勤として働いていたとする。
訪問看護ステーション勤務だと、オペ直後の患者さんの治療はできないでしょ?
でも非常勤の掛け持ちなら、急性期病院と訪問リハビリなど、普通は同時に経験できない病期や病態を経験することも可能。
経験値が上がるという意味では、常勤には味わえない醍醐味だといえる。
いろんな人に出会って人脈が拡がる
理学療法士として成長できるかどうかは、人間関係にかかっていると話す人もいるくらい、人間関係は本当に大事。
常勤として勤務した職場の人間関係が超良好なら問題ないけど、そんなことは稀。
非常勤を掛け持ちで働くと、いろんなセラピストに出会って話す機会が増える。
もちろん気にくわない人も中にはいるけど、あなたの運命を変える出会いがあるかもしれない。
少なくとも、常勤として狭い世界でしか学べないよりよほどまし。
それくらい人間関係は大事。
時間の融通が利くのでプライベートが充実する
理学療法士が常勤として働くと、週5日勤務が基本となる。
でも非常勤の掛け持ちなら、週3日でも週4日でも好きな曜日だけ働くことができる。
もちろん「お金に余裕があるなら」の話だけど。
あと非常勤勤務には残業がない。
定時で帰宅できるので、家族サービス、習い事や趣味、大学院での研究など、プライベートを充実させることができる。
職場の縛りがないので自由に活動できる
理学療法士の常勤は所属という肩書ができる。
この肩書は、時には信用を与えてくれるが、時には足かせになることもある。
たとえば、個人で整体院を起業しようとすれば、病院での常勤勤務とパラレルワークとするのは現実的に難しい。
それはなんで?
何かあったときに病院の信用に関わるからね。
勤務時間外とはいえ、うさん臭い治療法を世に広めようとすると、「○○病院の△△っていう理学療法士が、変なことやってるで」となる。
最近は企業のコンプライアンスが問われる時代なので、エビデンスもへったくれもないような金儲けを病院は放っておくことはできない。
でも非常勤なら肩書はないので、基本的には個人でやる活動は自由。
そういう意味では非常勤は気楽だといえる。
いくら非常勤の活動が自由といっても、ネットワークビジネスやマルチ商法など、医療人として「?」がつくような活動はだめですよ。
職場の人間関係の悩みがほぼなくなる
患者さんや利用者さんに責任を持って接するという意味では常勤も非常勤も関係ありませんが、非常勤はスタッフ間の争いや人間関係に関わらなくてもいい。
イメージとしては非常勤は良くも悪くも第三者の立場。
スタッフと密に関わる必要はなく、業務上必要なことだけ関わればいい。
理学療法士の退職理由として人間関係を挙げる人が多いけど、そういう意味では非常勤は本当に楽。
決められた時間だけ仕事をすれば、面倒な飲み会にも出席しなくてもいいですよ。
職場の責任ある仕事から逃げられる
常勤理学療法士をしていて、何がうっとうしいかって治療以外の仕事。
リハビリテーション実施計画書の作成やカンファレンス、サマリーは当たり前として、それ以外にもけっこうあるよね。
特に経験年数が上がって役職に就くと、
- 管理業務
- 保険点数のノルマ
- 新人や若手の教育
- 研究や学会発表
- 監査や機能評価の準備
など、さらに重い責任を押し付けられることになる。
治療以外の仕事は本当にめんどう。
昔は治療以外の雑務はもっと少なかったのになぁ。
非常勤掛け持ちで働き続けると、そんな責任のある仕事をする必要はない。
仕事の一部を負担させられることはあっても、間違っても大事な管理業務や監査対策の責任者をやることはない。
監査や機能評価の準備をしたことがある人ならわかると思うけど、遅くまで残って本当に大変よね。
非常勤だとそんな責任の重い仕事からは逃げられるので楽ですよ。
非常勤先によっては常勤より給料がかなり高くなる
非常勤の月の収入は、
- 日給×働いた日数
- 時給×働いた時間×働いた日数
となる。
訪問リハビリの非常勤では、1件40分で3000円、60分で4000円程度もらえるので、60分の訪問を1日6件まわれば24000円が日給となる。
理学療法士がまだ少なかった頃には、「日給4万円」「時給8千円」なんてバブリーな非常勤もありましたが、現状では日給1万5千円、時給2000~2500円程度が相場となっている。
たとえば日給1万5千円の非常勤に、週5日行けば週7万5千円。月にすれば約30万円ちょっとで、年収に計算すると370万円程度でしょうか。
一方、訪問リハビリの非常勤で1日6件まわったとすると、1日2万4千円で週12万円。月にすれば約50万円くらいになるので、年収だと600万円くらいになる。
非常勤で年収600万円いくんやな。
常勤で働いても、年収600万円なんてほとんどいかんもんな。
このように現状でも訪問リハビリを中心に非常勤で働き続けると、常勤で働くよりも給料はかなり高くなる。
この待遇がどこまで続くかわかりませんが、いま現在であれば非常勤だけで働くことにもお金の面でもメリットはある。
理学療法士が非常勤掛け持ちで働き続けることのデメリット
次に非常勤掛け持ちで働き続けることのデメリットはこんな感じ。
- 社会保険に加入できない
- 休めば無給になる
- 非常勤には社会的信用がない
- 勤務時間に何か問題が起これば自己責任になることもある
デメリットも詳しく解説するよ。
休めば無給になる
非常勤掛け持ちを続ける一番のデメリットといっていいだろう。
非常勤は仕事を休めば無給になる。
だから体調管理は常勤以上に神経を使わないといけない。
ただし、いくら体調管理をしていても、インフルエンザにかかるときにはかかるし、自宅で自転車に乗ってるときに交通事故に遭う可能性もある。
あと子どもの入学式や入園式で休むこともあるよね。
若いとか中年とかそんなことは関係なく、ずっと休まずに働き続けられることはない。
その点、常勤には有給休暇があるので、風邪や子どもの行事で休んでも給料は減らないし、長期の療養を強いられたら傷病手当金(給料の2/3)も支払われる。
そう考えると正社員で働いていると安心よね。
非常勤はすべて自己責任になってしまうからね。
社会保険に加入できない
非常勤は病院や介護事業所の社会保険に加入することができない。
社会保険とは、
- 病院や介護事業所の健康保険
- 厚生年金
- 介護保険
- 労働保険(労災保険、雇用保険)
などを指します。(※狭義では上記3つ)
加入できなかったらどうするの?
自分で入らないとあかん。
理学療法士が非常勤掛け持ちで働くなら、
- 市町村の国民健康保険
- 国民年金
- 介護保険
に自分で加入する必要がある。
自分で入れるならええやん。
労働保険がないし、値段が高いんよ。
個人で市町村の国民健康保険や国民年金には加入できるが、支払うお金はめちゃくちゃ高い。
常勤で働いていると、健康保険と厚生年金は雇用主と折半しているので、かなり安くなっている。
しかも支払っているのは国民年金なので、将来受け取れる年金額も厚生年金に比べて低くなる。
労災保険や雇用保険もないから、仕事中に何かあっても、さきほど紹介した傷病手当金も含め、何の保障もない。
これやと何かあるときついなぁ
だから、民間の保険に加入したりするけど、それでも全然足らんわ。
社会保険に加入できないだけでも、非常勤を続けるのはかなりリスクがあるといえるだろう。
ただし、最近パートやアルバイトの社会保険への加入要件が拡大された。
平成28年10月からは、従業員が501人以上の会社について、週20時間以上働く方などにも対象が広がりました。さらに、平成29年4月からは、従業員が500人以下の会社で働く方も、労使で合意すれば、会社単位で社会保険に加入できるようになりました
引用)政府広報オンライン
週20時間以上(週3回同じ職場で非常勤勤務で可能)働いていれば、社会保険に加入できる可能性もある。
そのあたりは、病院や事業所と相談してみる価値はあるかも。
非常勤には社会的信用がない
非常勤はいうなればパートやアルバイトのこと。
簡単にいうとフリーターのようなもの。
フリーターは一般社会では「定職に就いていない者」として見られる場合が多く、信用を得られない。
そんなもんかな?
本人はそうじゃないといっても世間的にはね。
たとえば、マイホームを購入しようとして銀行の住宅ローンを組もうとしても、非常勤だと組みにくい。
これは年収がいくらあるかは関係なく、定職に就いていないので組めない。
それ以外にも、クレジットカードを申し込んでも審査が通らないこともある。
これらは非常勤の社会的地位を示している。
理学療法士の仕事ではどう?
就職するときにはマイナスかな。
就活においても、非常勤期間が長いことはマイナスになる。
なぜなら、メリットのところで書いた、責任から逃れていた人として扱われるから。
非常勤の掛け持ちをして、いろんな症例を経験していてもダメ。
どこまでいっても、非常勤はやっぱり非常勤の信用の枠を出ない。
勤務時間に何か問題が起これば自己責任になることもある
理学療法士は業務中に事故を起こす可能性がある。
たとえば、患者さんを転倒させてしまったり、訪問リハビリで原付きで移動中に事故を起こしてしまったり。
事故が起こったとき、故意の過失がなければ、普通は病院や介護事業所が補償してくれる。
ただ、非常勤が起こした事故に関しては、常勤よりも冷ややかな対応になることもある。
だって、いちおう自分のところの職員だけど、完全に身内というわけでもない立場でしょ、非常勤って。
ほんまにそんなに冷たいの?
施設にもよるし、それまでの貢献度や信頼関係にもよるかな。
事故は起こさない方がいいですが、非常勤が事故を起こすと補償がややこしくなる可能性があることもお忘れなく。
非常勤掛け持ちを続けてきた40代理学療法士が感じた4つの不安
理学療法士が40代になって非常勤を掛け持ちで続けていくと、こんな不安が湧いてくる。
※40代の私が感じた不安だけど、おそらく30代後半にも当てはまると思う。
- いつ切られるかわからない不安
- 非常勤生活が長いと常勤に戻りにくい
- 健康面の不安
- 責任や人間関係から逃れ続けたツケがくる
思い出したくないけど、詳しく見ていくよ。
いつ切られるかわからない不安
非常勤は常勤ほどの安定はない。
足りない分の理学療法士の穴を埋めるための存在なので、もし常勤で働く理学療法士が来ればいらなくなる。
あなたも知っての通り、現在毎年1万人前後の理学療法士が新たに誕生している。
10年前は需要の方が多かった理学療法士も、現在は供給過多になっている。
非常勤スタッフは時給(日給)が高いし、常にいないので報告や相談もしにくい。
あとお金が目的で働いているので、勤務先への想い入れも少ない。
いま理学療法士がこれだけ増えているのであれば、常勤を雇えばいいわけで、非常勤を雇い続ける理由はなくなる。
5年、10年続けていて、自分なりにはがんばっていて関係が良好と思っている非常勤先でも、明日「すみません、常勤を雇ったんで」とクビになる可能性はある。
常勤+非常勤で働いている理学療法士なら、非常勤をクビになっても常勤の給料があるからいいんだけど。
非常勤を掛け持ちしている人が、週3回メインで行ってる非常勤をクビになるとかなり痛い。
私は40代になって非常勤を続けていた頃、このリスクと常に戦ってきた。
常勤を雇う話、誰かが退職する話には敏感になり、クリニックの院長や理事長など雇用主との関係には気を配り続けた。
常勤やったらそんなこと考えなくてもええのにな。
けっこうしんどかったっす。
どんなにがんばっていても、雇い止めのリスクは非常勤にはつきまとうと考えた方がいいだろう。
非常勤生活が長いと常勤に戻りにくくなる
非常勤生活が長くなると、常勤に戻ろうとしたときの就職活動に影響することがある。
なぜなら、非常勤を続けている人は社会的に信用が低いから。
自分はそう思っていなくても、「なぜ、非常勤を続けているの?」という目で見られている。
そうなると常勤に戻ろうと就職活動をしたときに、非常勤で働いていることが足かせになる場合もある。
特に非常勤掛け持ち期間が長ければ長いほど、あと年齢が高ければ高いほど、この傾向は強くなる。
これも私の場合だが、40代でそれなりのキャリアがあって、妻子がいて、マイホームもあるような人ならなおさら。
社会的に見れば組織の中心になっていなければならない年齢やキャリアの人が、非常勤で続けていると就職ではめちゃくちゃマイナス。
40代になってから受けた面接試験では、この点を必ず聞かれるからね。
子育てが忙しい、大学院に通っているなど、何か明確な理由があればいい。
でも40代になってなんとなく非常勤で働いている人は、常勤に戻りにくくなるリスクが伴うことも覚えておこう。
健康で働き続けることがいつかはできなくなる
理学療法士が非常勤で働くということは、給料は日給月給となる。(もしくは働いた時間×時給)
当たり前のことだが、仕事を休めばお金は入らない。
常勤であれば風邪で休んでも有給休暇を使えば、その分の給料は支払われるので、これはめちゃくちゃ大きな違い。
あんたも非常勤してた頃、健康には気を使ってたもんな。
休んだら収入ゼロやもんな。そりゃ気を使うわ。
幸い私は、40代で非常勤を続けていたときに病気やケガで休むことはなかったので、大きな問題にはならなかった。
でも妻子もいて、住宅ローンを払っている人なら、病気やケガで休むことは本当に大きなリスク。
非常勤を続けるということは、そのリスクを理解して、不安と戦い続けないといけない。
責任や人間関係から逃げ続けたつけは大きい
最後が責任と人間関係。
非常勤で働くことの一番メリットは責任がないことと、人間関係に悩まなくていいこと。
非常勤はあくまで非常勤なので、患者さんや利用者さんの治療と事務書類だけしていればいい。
売り上げや職場の雰囲気は考えなくてもいい。
ただし、責任や人間関係を考えずに楽をし続けると、責任があり、人間関係を考えなくてはいけない立場に戻るのが煩わしくなる。
人間関係なんてみんな煩わしいんじゃないの?
う~ん、「怖くなる」と書いた方が適切かな。
わかりやすくいうと、アルバイトがいきなり正社員になったとイメージして欲しい。
アルバイトはアルバイトなりにがんばっていると思うけど、正社員になったらいきなり立場や人間関係が変わるでしょ?
- 会社やお店のビジョンを考えなくちゃいけない。
- 売り上げアップの方法を考えなくちゃいけない。
- 従業員の働きやすさを考えなくちゃいけない。
- ライバル会社(店)の動向を考えなくちゃいけない。
- 光熱費の節約やレジ袋を減らすなど、環境問題を考えなくちゃいけない。
まあ正社員になるといろいろ考えることが増える。
理学療法士の非常勤も一緒。
常勤になれば、保険点数、職場の人間関係、他部署との連携、部下の教育などいろんなことを考えなくちゃならない。
特に30代後半や40代の非常勤理学療法士が常勤になると、いきなり責任のある立場になる可能性が高い。
温泉でのんびりつかっているところから、激流の川にいきなり投げ入れられる感じ。
うん、厳しそう。
そういうのが煩わしかったり、怖かったりするんやわ。
そういう怖さは、40代にもなって非常勤を掛け持ちで長く続けてきたからだと思う。
その怖さは今後も消えることがないし、20代でも30代でも理学療法士を非常勤で続けるならずっとつきまとう。
40代で非常勤を続けていたとき、常勤との関係にはすごく気を使った。
仲が悪かったわけじゃないけど、常勤スタッフにしたら高い時給を払っている非常勤スタッフにはあまり良い印象はない。
だって、非常勤にそんな高いお金を払うくらいなら、自分たちに還元してくれた方がいいって考えるでしょ。
特に年上の非常勤は扱いにくい。
注意したり、お願いしたいことがあっても、年齢も経験年数も上だからいいにくい。
40代に入って非常勤を続けると、そういう微妙な立場だ認識しておくべき。
理学療法士が非常勤オンリーで働いてもいいケース
基本的には非常勤オンリーで働き続けることには賛成しませんが、期間や理由によってはおすすめする場合もある。
次の職場が決まるまで一時的に非常勤で働くのはアリ
現在の職場を退職して、次の職場が決まるまでの間、一時的に非常勤掛け持ちで働くのはいい。
なぜなら、非常勤でいろんな現場を見ることで、新しい発見があるかもしれないから。
本当は退職するまでに、次の職場が決まっていることが望ましいけどね。
あくまで一時的(長くても半年くらいかな)なので、2年も3年も続けるべきではない。
そうなるとデメリットで書いたように、常勤での就職が遠のく可能性があるので注意が必要。
子育て主婦理学療法士が空き時間に非常勤で働くのはおすすめ
子育て主婦の場合、常勤で働きたくてもなかなか難しい場合も多い。
そんなときに、可能な範囲で空き時間に非常勤で働くのは、自身の技術を錆びつかさない意味でも、常勤に復帰するときにもプラスに働く。
ブランク克服のために非常勤掛け持ちで働くのは賛成
何らかの理由で理学療法士から一旦離れている人が、ブランクを克服するために非常勤で働くのは積極的におすすめ。
特に経験年数が浅くて、就活するにしても自分の武器がない人にはおすすめ。
もしかしたら、非常勤先で「常勤にならない?」と声がかかる可能性もあるしね。
いろんな職場の良いところ、悪いところを生で見て、復帰の可能性を探ろう。
人間関係に悩みたくない人は非常勤を続ける方がいいかも
理学療法士が退職する理由に、人間関係が挙げる人が多い。
ここでいう人間関係は患者さんとの関係ではなく、スタッフとの関係。
上司や同僚とうまく折り合えずに悩み抜いて辞めると、「次の職場でもうまくいかないかも・・」と良好な人間関係を築くことがイメージできなくなる。
人間関係って、自分の問題もあるかもしれないけど、他者との関係だから相性もあってどうしようもない部分もある。
だから本当は違う環境になれば、相性がよくてうまくいく可能性もある。
でも人間関係で悩んで辞めた人は、気軽に違うところに飛び込むことが難しいんよね。
そんな人は、人間関係が常勤ほど密じゃない非常勤で働くことがをすすすめる。
いくつか掛け持ちすれば、もしかしたら人間関係が良好な勤務先が見つかる可能性もある。
そしたら、非常勤から常勤への道も開けるかもしれないしね。
まとめ
長くなったので最後に手短にまとめます。
- 非常勤掛け持ちで楽になれる部分も大きいが、将来への見通しでは暗い部分も大きい。
- 特に40代になって非常勤を続けているのはヤバイ。
- 期間を限定したり、人間関係が苦手な人にはおすすめ。
日給や時給が高かった15年、20年前ならデメリットを超越することもできた。
でもいまは日給や時給が下がり、非常勤を続ける旨味は減ったと考えるべきでしょう。