「もっとやりがいを感じる仕事がしたい」
「こんな給料じゃ将来が不安」
「もう人間関係にうんざり」
と悩んでいませんか?
でも、いまの職場を飛び出して転職するにしても、いい条件の転職先を探すのは大変そうで、なんとなく働き続けている人もいるはず。
そんな人に知ってもらいたいことはひとつ。転職はそんなに難しくない。あなたが少しやる気を出して行動するだけ。
ほんの少しの勇気が、あなたをいまの境遇から救うことになる。
当ブログへようこそ!おっさんPTのゆういちです。
子育て主婦PTのちかです。
こちらのブログでは理学療法士の最新の転職事情と、希望を叶える転職のコツを紹介しています。
いま転職を考えている人も、「いい条件のところがあれば」と考えている人も、ぜひ最後まで読んでね。
求人数は2万5千件以上で業界最多レベル。理想の職場がきっと見つかる。
どんな理学療法士になりたかったの?
最初にあなたにお聞きしたいことがあります。
あなたはどんな理学療法士になりたかったの?
理学療法士や作業療法士になろうと思った理由は人それぞれ。
理学療法士になって人の役に立ちたいとか、世の中をよくしたいとかあったよね。
初心を一度思い出してみて。
思い出した?じゃあもうひとつ質問です。
いまの職場であなたがなりたかった理学療法士になれますか?
理想を描いて飛び込んだ理学療法士の世界。
理想に一歩ずつ近づいているなら問題ないけど、「こんなんじゃなかった」と歯がゆい想いをしている人も多いはず。
- 給料が安いの上に残業代が支給されない。
- 業務に追われてやりがいを感じられない。
- 患者さんの笑顔を見て喜ぶ余裕がなくなった。
- 単位をとることばかり求められて、じっくり患者さんと向き合う時間がない。
- 上司は口ばかりで自分のことを全然わかってくれずやる気がでない。
- スポーツの現場に携わりたいのに、スポーツの患者さんが皆無。
- 研究や学会発表を義務にされて、自由な時間を確保できない。
- 毎日帰宅が遅くて、プライベートが充実しない。
歯がゆさや不満にも人それぞれレベルがあると思うけど、あなたはどうですか?
もしいまの勤務先で、あなたが理想とする理学療法士になることがイメージできないなら転職以外の選択肢はない。
だって、職場や上司はあなたのために変わることなんて期待できないから。
その職場で働き続けるなら、あなたが自分を押し殺して一生我慢するしかない。
でもそのうちモチベーションが続かなくなって、また嫌になって辞めたくなるかも。
本当にそれでいいの?そんな仕事をしてたら絶対後悔するよ。
あなたがいまより輝ける場所は必ずある。
転職は逃げではなく、あなたを必要とする誰かと出会う手段。
もしあなたがいまより楽しく、いきいきと働きたいのであれば行動しよう。
理学療法士は転職すれば必ず好条件を勝ち取れるわけじゃない
いまの職場や仕事に満足できていない理学療法士は、早めに転職した方がいい。
でも気をつけないといけないのは、転職すればすべての問題が解決するかといわれればそうでもない。
なぜなら、転職先の選択を間違えるとまた問題が起きる可能性があるから。
たとえば、
- 給料が上がると聞いていたのに、前の職場とほとんど変わらなかった。
- ボーナスは年間4ヶ月分支給されると聞いていたのに、3ヶ月分しか支給されかなった。
- 残業代は支給されると聞いていたのに、実際に支給されることがない。
- 見学に来たときは職場の雰囲気が良さそうだと思ったが、実際には人間関係がドロドロだった。
- 先輩や同僚が前の職場よりひどかった。
- 事務的な作業がやたらと多くなった。
- スタッフに成長意欲がなく、職場全体がだらけている。
- スポーツの症例が多いと聞いていたのに、ほとんどいないから自分にまわってくることがない。
- 前の職場と同じように、単位をとることばかり求められる。
などなど、嫌だと思っていたことが、新しい職場でも感じたら、「それだったら転職しなかったらよかった・・」となりそうでしょ。
実際、100点満点の職場に転職できる人は皆無。多くの人が70点も取れずに、再び悩むことになる。
これってどうにかならないの?
入職する前にしっかり情報を得ないとダメやね。
転職時の一番大きな失敗はリサーチ不足。
どんな病院で、どんな患者さんがいて、いくら給料がもらえるのか、徹底的に調べないといけない。
調べるってどうするの?
知り合いがいれば聞いてみるか、見学に行って聞くしかないね。
見学ではとにかく細かく聞くのがポイント。
- 基本給はいくらか?
- 扶養手当、資格手当などの手当はあるのか?
- 残業代は支給されているのか?支給されているなら、平均何時間分くらい支給されているか?
- 昇給額(昇給率)はいくらか?
- ボーナスは支給されているか?昨年や一昨年と比べて減っていないか?
- どんな患者さんが多いか?
- 有給休暇は消化できる環境か?
- 勉強会や症例検討会は行われて、スキルアップできる環境か?
- 研修会や学会参加に補助金はあるか?あるならいくらか?
- 週休二日制か?祝日は?
- 夏季休暇、年末年始の休みはあるか?
- 出産を考えている女性なら、産休・育児休暇の実績はあるか?
特にお金関係ははっきりさせておくこと。後々もめなくてすむ。
見学でこんなに聞けないわ。
なんかお金のことを聞いたらあかん雰囲気あるもんね。
転職理由のひとつに「給料が安いこと」がある。
ということは、もし転職するにしても収入UPを勝ち取っておかないと、再就職先でもお金の問題が生じる可能性もある。
あと、実際に病院に見学に行ってみても、職場の雰囲気はなんとなくでしかわからない。
見学で見える職場環境なんてたかがしれている。
科長と主任が馬が合わないなんて、1時間見学しただけでわからないでしょ?
もしあなたが見学時に待遇について質問できなかったり、見学時に職場環境を見抜く自信がないなら、転職サイトを利用しよう。
求人数は2万5千件以上で業界最多レベル。理想の職場がきっと見つかる。
理学療法士が転職で成功するには転職サイトを利用する
理学療法士の転職サイトとは、転職先を紹介してくれるサイト。
理学療法士には馴染みがないかもしれないが、エンジニア、SEなどIT分野の技術職の転職でよく使われている。
医療従事者では、看護師や薬剤師はよく利用している。
転職サイトに登録すれば、電話であなたの希望をヒアリングしてくれて、条件に合う転職先を探してくれる。
理学療法士が転職サイトを利用すると5つのメリットがある。
- 忙しくても転職活動をすすめることができる
- 条件交渉を担当者に丸投げできる
- 履歴書や面接のアドバイスをもらうことができる
- 完全無料で利用できる
- 転職後のトラブルもおまかせ!アフターフォローがついてくる
すごく大事なところなので、詳しく解説するよ。
忙しくても転職活動をすすめることができる
理学療法士が転職するときのひとつの壁が面倒なこと。
仕事で忙しくて、疲れて帰宅してからインターネットで転職先を探す。
もし目ぼしい転職候補が見つかれば、電話して見学の予定を調整しないといけない。電話ってホントに緊張するよね。
面接にすすめばまた電話をして・・・。
在職中だと、仕事中昼休みに職場から抜け出してこそこそ電話しないといけないから怪しまれる。
本当に大変。
転職サイトを利用すれば、そんな悩みは一気に解決する。
転職サイトには担当者(エージェントやキャリアパートナーと呼ばれることもある)がいて、希望する条件を伝えるだけで後は担当者が全部動いてくれる。
担当者は紹介する病院や介護施設に直接出向いて、どんなところか情報を把握していたり、以前に紹介したことがあったりするので実情を知っていることもある。
リサーチ不足の悩みは持たなくていいってこと。
候補となる病院や介護施設をいくつかピックアップしてくれて、気になるところがあれば、間に立って見学や面接の調整をしてくれる。
面接後に気に入らなければ断るのもOK。断るのも担当者がしてくれる。
転職サイトでは非公開求人も抱えている。また希望すれば、求人が出ていない病院や介護施設にも求人を募集していないか確認してくれる。
自分でやろうと思うとかなり大変だし、理学療法士の募集が出ていない病院に電話するって勇気がいるよね。
そういう意味でも本当に助かる。
条件交渉は担当者に任せられる
もし希望する条件に近い転職候補が見つかっても、「給料がもう少しあれば・・」と思うことはよくある。
医療従事者はお金のことを口にすることがタブーとされているので、見学や面接で面と向かって「給料を上げてください」っていいにくいよね。
そんなときは担当者に給料交渉をしてもらうこともできる。
希望する月収や年収を伝えて、引き上げてもらえないか掛け合ってもらおう。
給料だけでなく、出退勤の時間や休日、通勤手段なども交渉してもらえるから遠慮なく伝えよう。
自分で条件交渉できない人は転職サイトがおすすめ。
履歴書や面接のアドバイスをもらうことができる
理学療法士の転職で面倒なことがもうひとつ。
それは履歴書と職務経歴書と面接。
履歴書や職務経歴書になにを書けばアピールになるのか、面接でどう受け答えをすれば評価されるのかわからない理学療法士は多い。
実際にはアピールできるポイントがあるのに、自分では気づいていないこともある。
転職サイトを利用すれば、担当者に履歴書や職務経歴書のアドバイスをしてもらえる。
あなたの経験を踏まえ、どんな書き方をすればプラスになるのかじっくり相談してみよう。
担当者は理学療法士の転職を数多く手がけてきたプロだから、自分自身が気づいていない強みを見つけてくれるかも。
また誰もが嫌いな面接も、質問を想定して電話で練習してもらうことができるし、対面で相談できる転職サイトでは模擬面接も可能。
あと予定が合えば、面接に担当者も同席してもらえる。
担当者はあなたの味方だから、もし返答に困ってもフォローしてもらえるし、聞きたいことも聞いてもらえる。
特に1年目や2年目で強みがない理学療法士は、転職活動がうまくすすまないこともあるので、履歴書や面接で強みをアピールするために担当者の力を存分に借りればいい。
理学療法士の転職サイトの利用は完全無料
転職サイトは完全無料で利用できる。
その理由は、転職サイトは転職先から紹介料をもらっていて、それが利益になるから。
紹介料をもらっても、あなたの年収とは別。あなたの給料が減るわけじゃないから全く問題はない。
転職後のアフターフォローは転職サイト利用者の特権
転職サイトは転職したら終わりじゃない。転職後に生じる問題にも対処してくれる。
たとえば、17時半終業で雇用契約を結んだのに、毎日遅くまで仕事を課されたとする。
当然その分の残業代は支給されないといけないが、残業代が支給されなかったら担当者が職場と掛け合ってくれる。
医療人って労働に関する法律にうといし、就業規則や雇用契約書の内容の意味を理解していないことも多い。
でも転職サイトを利用して契約すれば、担当者が職場との間に入って、ルールを守ってもらえるように交渉もしてくれる。
個人で転職活動をすると、アフターフォローなんてない。
入職後に起きた事象へは自分で対処しないとけないので、転職サイトを利用すると本当に安心。
特にいまの職場で残業が支払われなかったり、有給を取らせてもらえなくて悩んでる人は転職サイトの担当者があなたの権利を守ってくれる。
ええことばっかり書いてるけど、なんかあかんところはないの?
悪いところじゃないけど、注意点はあるかな。
転職サイトを利用してもすべての希望が叶うわけではない
転職サイトはすごく便利でありがたいサービスだけど、ドラえもんみたいにすべての願いを叶えてくれるわけじゃない。
たとえば「2年目の転職で主任待遇・年収500万円」とか。
これが10年目なら全然期待してもいいけど、2年目だとちょっと難しいよね。
転職サイトを利用するメリットは、転職活動を圧倒的に楽にすることと、あなたが自分で転職活動をするより少し上の条件が期待できること。
非現実的な希望は難しいから、そのへんは理解して欲しい。
まあ無茶な要求はさすがになぁ。
それを理解すれば、デメリットはないから利用して損はない。
自分で転職先を探しながら、プラスαとして転職サイトを利用している人も多い。
自分でより良い条件の職場見つけることができればそこに就職すればいいし、見つからなければ転職サイトにも頼ればいい。
理学療法士の転職サイトおすすめ
理学療法士の転職時におすすめの転職サイトを紹介します。
PTの転職サイトでは最古参のひとつ。長い経験につちかわれた転職サポート力は折り紙付き。
公開だけでなく、非公開の求人数も多く、求人数は最大クラス。
おすすめ度 | |
---|---|
ポイント1 | 総求人数はなんと6万件以上!セラピストの転職サイトでは最大。 |
ポイント2 | 誠実な対応で4年連続満足度No.1。 |
ポイント3 | セラピストの転職サポートでは10年以上の実績あり。 |
PT・OT・ST WORKERはセラピストにはおなじみの転職サイト。長年の実績と求人数では他には負けない!
他社にはないPT・OT・ST WORKERだけの求人、一般には公開されていない人気の求人も多数あり。
満足度・支持率も高いので、あなたの転職を力強くサポートしてくれるはず。
理学療法士の転職サイト利用時の3つのポイント
いざ転職サイトを選ぶとなるとたくさんあって迷うことがある。
そこで理学療法士の転職サイト利用時の3つのポイントを紹介する。
- 求人数が多いかどうか
- 対面相談できるかどうか
- うまく進まないときは複数登録する
なぜポイントになるのかそれぞれ解説します!
求人数が多いことは何よりも正義
転職したいのに、紹介してくれる求人が少ないとどうしようもないですよね?
案件をたくさん抱えていることは正義。これに勝る利点はありません。
「大は小を兼ねる」っていうことやな。
そうそう。たくさんから選べた方がええやろ。
求人数でいくと一番のおすすめは PT・OT・ST WORKER 。
求人数が圧倒的に多いこともメリットだし、非公開で独自に抱えている案件も多い。
転職サイトに登録したいけど、どこがいいか迷っている人ならPT・OT・ST WORKERに登録してみよう。
対面で相談できるのは強みになる
転職サイトに登録すれば、すぐに電話がかかってきて希望する条件などのヒアリングが行われる。
その後も担当者とは何度も何度もやりとりするんだけど、ほとんどの場合が電話かメール。
実際に担当者に会わずに就職が決まってしまうことの方が多い。
担当者と会わんとあかんの?
あかんっていうわけじゃないけど、実際に会った方が話がすすむこともある。
電話やメールでは伝えきれないことはたくさんある。
実際に担当者と会って話すことによって、自分の悩みや強みを知ってもらうこともできる。
あと担当者と会って話すことができれば、模擬面接をしてアドバイスをもらうこともできる。
電話で話すだけの人より、実際会った人の方が担当者も人間だから想い入れ深まると思う。
そしたら気合入れて転職先を探してくれるはず。
うまくいかないときは複数の転職サイト登録していい条件を引き出す
転職サイトはすごくいいサービスなんだけど、時々担当者と相性が合わず、こちらの意図を汲み取ってもらえないことがある。
「もっといいところないのかなぁ」「他の転職サイトに登録しておけばよかった・・・」と思うこともある。
そんなときには思いっきって、違う転職サイトにも登録してみよう。
ふたつも登録したらまずいんじゃないの?
全く問題ない。別サイトにも登録するのは2つのメリットがある。
転職サイトそれぞれに特色がある
当たり前だが。転職サイトそれぞれに特色がある。
たとえば、さっき紹介したように対面を強みにしている転職サイトもあれば、地方より都市部の紹介に強い転職サイトもある。
もしかしたら、Aという転職サイトに登録してうまくすすまなくても、Bという転職サイトであなたの希望に沿う非公開求人があるかもしれない。
複数の転職サイトに登録することで、違う特色の恩恵を受けられる。
いい意味で競争してもらった方が早く進む
こちらの希望に沿う条件の転職先を紹介してもらえないときは、担当者としてもうまくいっていないことを意味する。
担当者も人間なので、イライラすることがあるかもしれないし、順調に話がすすんでいる転職を優先することもあるかもしれない。
こちらとしては転職活動が停滞することはなんとしても避けたいので、奥の手として別の転職サイトにも登録する。
もし別の転職サイトに登録したら、双方の担当者に正直に伝えよう。
そうすれば尻に火が着いたように動いてくれる。
理学療法士が転職で希望を叶えて成功するコツ
理学療法士が転職で希望を叶えるためのコツを紹介してきます。
理学療法士としてどうなりたいのか再確認する
最初にも話したけど、あなたは理学療法士としてどうなりたいのか、それをもう一度見つめ直す機会を持ちましょう。
なぜなら、それがないとぼんやりとして前に進めないから。
これは企業でいえば理念みたいなもの。
個人でいうと「どんな働き方をしたいのか」、自分が目指すべき姿とでも解釈すればいい。
たとえば、
「総合病院に10年間研鑽を積んでその後起業する」
「スポーツトレーナーとして活動する」
「地域包括ケアシステムに貢献できる在宅の鬼になる」
など。
在宅の鬼ってww
なんとなく在宅にがんばる感じは伝わるやろ。
まずは将来的な計画を立てること。
それは5年後に向けたステップアップでもいいし、50歳になったときの自分たちの仕事のあり方でもいい。
キャリアプランっちゅうやっちゃな。
おっ、難しい言葉知ってるやん。
キャリアプラン(career plan)とは、自分が今後どのような職について仕事をしていきたいかの目標を持ちその実現のために計画を立てる事をいいます。
病院や事業所内での出世を意味する「キャリアパス」じゃなくて、転職の場合はキャリアプランが大事。
キャリアプランは厚生労働省のサイトで紹介されているから、気になる人は見てください。
なぜ転職するのかを目的をはっきりさせる
次に大事なのが、なぜ転職をするのか目的をはっきりさせること。
なぜなら、目的が明確にならずなんとなく転職すると、また同じ問題が起きる可能性があるから。
勢いに乗って転職するのはあかんで。
転職を繰り返すのは避けたいところ。
だからこそ、いま起きている問題は次の職場では起こるようにしたい。
たとえば、
- 技術レベルを上げたいから研修制度がしっかりしてるところがいい。
- いろんな症例を診たいから病院の規模が大きい方がいい。
- 福利厚生がしっかりしている勤務先がいい。
- 給与upしたいから、経営が不安定なところは避けたい。
- 立地や周辺環境、利用する交通機関も頭に入れておきたい。
などなど、まずは自分本位でいいから考えてみてください。
給与面を目的に転職するのはあかんのちゃう?
いやいや、まったく問題ない。お金はやっぱり大事やで。
「給料は労働の対価だから、安いのはあなたの能力が低いから」
「転職して給料を上げようなんて、自分の市場価値がわかっていない」
など、インターネットで検索するといろんな意見がある。
いろんな意見があるのはOK。そんなものだと思う。
でも理学療法士に関していうと、給料が労働や信用の対価っていう意見は間違っていると思ってる。
長年理学療法士をしていると、たくさんのクソ上司を見てきた。
1日中パソコンでネットして遊んでる奴、途中で抜け出して休憩してる奴、こんな奴らが年収600万円以上もらってた。
一方で、毎日フルに単位を取って、患者さんにも慕われ、研究もして。そんな一生懸命な後輩が年収300万円台。
医療現場の仕事は、成果報酬がないし人事考課では測れない。
営業みたいに売上に応じて給料が増えたらいいけど、そんなことはほとんどない。
だからこそ、給料が安くて転職を考えてもいい。
それが企業なら当たり前だし、医療だから、福祉だから、お金を求めたらダメっていう風潮はおかしい。
もちろん、医は仁術で、お金を求めない生き方もありだと思うし、そこに正解はない。
ただ、人生にはお金が必要だ。
子どもの教育資金もいるし、老後も心配。
あとお金を求める人は、向上心がないっていう理屈も間違っていると思う。高い給料が欲しいから向上すればいい。
だから、収入増を目的として転職する人も正しいと思う。
転職の希望条件を整理して優先順位をつける
キャリアプランと転職の目的が明確になれば、希望する条件を整理して優先順位をつける。
なぜなら、すべてが叶う転職先があればいいけど、それは難しい。何かを優先して、何かを犠牲にすることもあるからね。
ただし、転職の希望条件は妥協しないこと。
矛盾するかもしれないけど、優先順位をつけるのは妥協するラインを下げることじゃない。
平均点を重視しない方がいいってこと。
平均点?
たとえば、額面月収30万円、通勤時間は30分以内を希望していたとする。
- A:額面月収25万円通勤時間45分の病院
- B:額面月収32万円通勤時間1時間のデイケア
- C:額面月収25万円通勤時間10分の介護老人保健施設
この3つがあれば、BかCを選ぶべき。
なんで?
自分が確実に納得できるポイントを作っておいた方がいいから。
転職後に妥協した点は、何かあったときにどんどん膨らんでいく。
希望条件のハードルを全部下げてしまうと、納得できるポイントがなくなってしまう。
一方で、ひとつでも希望条件を上回っていれば、「通勤時間は希望より長いけど、給料は希望条件より上だからいいか」と納得しやすい。
やむを得ず希望する条件のハードルを全部下げてしまうときは、どこかで確実に納得できるポイントを作っておこう。
転職先は広い視野で探す
最後にこれはベテランになってから感じたこと。
転職するとき、総合病院に行きたいとか、脳卒中のリハビリに携わりたいとか、最初からなんとなく希望があると思う。
でもいまは病院や介護施設の臨床現場にこだわらなくても、理学療法士の専門性は本当に広がった。
その最たるものが予防分野。
たとえば、スポーツジムや公的な施設で運動や健康指導に携わる理学療法士が増えてるよね。
あと市役所などで行政職に就いている人もいる。
何してるんやろうって思う部分もあるけど、あなたが大学や専門学校で習った理学療法士の職域は広がりを見せている。
そういう意味では、仕事の外見で判断せず、あらゆる可能性から転職先を探すのもおもしいと思う。
いい条件で働きたい理学療法士はいますぐ転職するべき理由
単刀直入にいうと、理学療法士がいい条件で転職できる時代は終わりつつある。
需要は満たされつつあるってこと。
だから、少しでもいい条件で転職したい人は、いますぐにでも行動するべき。
そういい切るのは3つの理由があるから。
- 養成校の激増で新人理学療法士が大量に生まれたことにより、病院も介護施設も人員が満たされつつある。
- 医療・介護保険制度が改定されるたびに、保険点数は微減している。
- 超高齢化社会が始まって、医療と介護にまわす予算が国にない。
それぞれ詳しく解説するよ。
理学療法士の人員は満たされつつある
知っての通り、現在毎年1万人近い新人理学療法士が生まれている。
理学療法士が足りないとされた、平成10年頃から養成校が急増した。
その結果、全国の養成校の定員は13,595名(2016年2月現在)まで膨れ上がった。
そして、養成校の定員の増加は、当たり前のように国家資格合格者数も増加させる。
これは平成27年度から令和4年度までの国家試験合格者数の推移を示している。
国家試験 | ||
合格者数 | 合格者数累計 | |
平成27年度 | 9,952 | 129,931 |
平成28年度 | 9,272 | 139,203 |
平成29年度 | 12,388 | 151,591 |
平成30年度 | 9,885 | 161,476 |
平成31年度 | 10,809 | 172,285 |
令和2年度 | 10,608 | 182,893 |
令和3年度 | 9,434 | 192,327 |
令和4年度 | 10,096 | 202,423 |
平成29年度には合格者は1万2千人を超えていて、そのほとんどが就職することになる。
わかりやすくいうと、毎年1万人分の就職枠が必要ってこと。
そんなに求人する枠はあるの?
あるように見えるけど、実際は厳しい。
あるように見える?どういうこと?
毎年新しい病院や介護施設がどんどん増えて、理学療法士が就職できる状況があればいいが、そんなに新しい病院や介護施設が生まれるわけじゃない。
いま現在求人を出しているのは、
- 増員として募集
- 退職者が出るのでその補充として募集
このどちらか。
増員としての募集は、いままで新人があまり就職しなかった訪問看護ステーションやクリニックが多い。
特に訪問看護ステーションの求人は異常なくらい増えてる。
求人票を見てると体感的には半分くらいが訪看の募集。
そんなに多いんや。
訪問看護ステーションや整形外科のクリニックに就職する人が増えて、なんとか新人も転職希望者も100%就職できてるけど、業界の未来は明るいとはいえない。
だって、新人理学療法士がいきなり訪問リハビリで活躍できるとは思えないでしょ?
あと経験者が転職するときに訪問リハビリ以外の選択肢がかなり狭まっているのも問題。
在宅志望の人にはいいけど、病院志望の人はどうすればいいのって話。
経験者の転職では、誰かが辞めた補充の枠を狙うしかない。
超高齢社会で医療と介護にまわす予算はかなり厳しい
日本はいま超高齢社会にさしかかっている。
総務省統計局の平成29年のデータでは、次のように予想されている。
総人口に占める高齢者人口の割合の推移をみると、昭和25年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、60年に10%、平成17年に20%を超え、29年は27.7%となりました。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(昭和46年~49年)に生まれた世代が65歳以上となる平成52年(2040年)には、35.3%になると見込まれています。
数値だけ見るとピンとこないかもしれないが、これはえげつないこと。
人口の20年後には人口の3人に1人が高齢化になる。
高齢者が増えれば、医療費や介護保険費など社会保障のために給付されるお金(社会保障給付費)は必ず増える。
内閣府のデータでは、社会保障に係る給付費は、2012年度の109.5兆円から2025年度の148.9兆円へ増加すると予想されている。
赤の部分が医療、緑が介護。2012年度に比べると2025年度は大きく増えていることがわかる。
人口に占める高齢者の割合が増え続ける限りは、この傾向が変わることはないだろう。
理学療法士の保険点数は今後も下がり続ける
超高齢社会による社会保障給付費の増加は、理学療法士の仕事にも暗い影を落としている。
その最たるものが保険点数。
理学療法業務に係る保険点数(医療、介護とも)は診療報酬改定のたびに下がり続けている。
昔はけっこう点数とれたもんな。どれくらい下がったの?
昔に比べたら2/3くらいやな。
たとえば、一番わかりやすいもので比較すると、リハビリテーション総合計画評価料。いわゆる実施計画書。
平成14年の診療報酬改定で新設されたときは480点だった。
それが平成30年度の診療報酬改定ではリハビリテーション総合計画評価料1は300点だが、介護保険に移行が見込まれる2は240点となった。
総合計画評価料1なら62%、2なら半額となってしまった。
理学療法士が稼げる保険点数が下がり続けば、雇い主(病院や介護事業所)が支払える給料も自ずと下がっていく。
リハビリ職が専門職としての希少価値を失い、保険点数を稼げる職種ではなくなったので、高給は望めないのだ。
理学療法士が転職するときに、とにかく不利な条件がそろいつつある。
転職市場の動向を見守るのも大事だけど、もしあなたが少しでもいい条件で転職したいなら迷ってる暇はない。
いますぐ行動しよう。
理学療法士の転職Q&A
最後に、転職でよくある疑問にお答えします。
- 初めての転職、何から始めればいい?
-
まずは決意することが重要。
不退転の決意を持たないと、転職活動の面倒さや引き止められたときにややこしくなります。
はじめての方のために、転職の流れについてはこちらで詳しく書いています。
- 退職届はどう書けばいいですか?
-
「退職届」ではなく「退職願」を書く。
退職届は「いますぐ辞めます」と宣言する文書。
一方、退職願は「辞めたいのですが・・」とお伺いを立てる文書。
ほとんどの理学療法士が書くのは退職願。そのあたりはこちらに詳しく書いています。
- 転職しやすい時期やタイミングはある?
-
求人が増える時期はある。
一般的には1~3月は求人が増える。
一方で、学生の求職者や既卒の転職希望者も増えるので、転職しやすくなるかといえばそうでもない。
- 入職試験に受かるコツは?
-
自分を欲しいと思わせること。
入職試験を受けるということは、自分の希望に沿う病院や介護施設ってことだよね。
ここまでは自分本位で考えてきたけど、入職試験のときだけは採用側の気持ちにならないとダメ。
つまり「どんな人物が求められているか」を考える。
たとえば、若手が多い病院なら、リーダーになれることをアピールする。
自分が若手なら、伸びしろがあることをアピールする。
このあたりはコミュニケーション能力が求められるので、自信がない人は転職サイトに登録して担当者と練習してみてね。
- 今後は転職しても給料は上がりませんか?
-
いまならまだ可能性はあります。
これは5年未満の若手理学療法士に聞いて欲しい。
給与面に不安あるなら、いま転職して上げておかないとダメ。
この先5年くらい自分を磨いて、自分の価値を高めたとしても、思うように給与は上がらない。
なぜなら、たとえあなたの価値が上がっても、理学療法士自体が稼げない職種になってしまうから。
医療も介護も保険点数は将来的に上がることはない。理学療法士はますます稼げない職業になっていく。そうなってからじゃほんまに遅い。
いまの勤務先の給与に不安があるなら、いまのうちに転職しておくのが吉。
- 転職サイトを利用したときの流れは?
-
ヒアリングと提案、調整の繰り返し。
転職サイトを利用したときの流れはこんな感じ。
まずはパソコン・スマホから転職サイトに登録する。
登録すると、早ければその日のうちに担当者から電話がある。そこで希望する勤務先や条件を細かくヒアリングされる。
ヒアリングを受け、担当者が希望に近い職場を探す。
一般的には求人募集が出ている病院や介護施設に電話することが多いが、求人募集がでていなくても、お願いすれば電話で求人がないか確認してくれる。
いくつか候補をピックアップして提示してくれる。
希望する条件と差があれば、担当者に交渉してもらう。
条件が折り合えば見学。担当者が双方の予定を調整してくれる。
担当者も予定が合えば同席してくれる。
入職試験の結果がよければ内定。
転職サイトを利用すれば、入職後のアフターフォローもあり。
- 転職サイトに登録すると、強引に就職させられることはないか?
-
絶対ない。嫌なら断ればOKです。
転職サイトは無料で利用できるが、転職サイト自身は人を紹介した際に病院や介護施設が支払う紹介料が儲けとなる。
なので、登録した人を悪評高い病院にでも送り込めば、お金が儲かります。
でもご安心を。転職サイトでは人身売買のように、無理やり就職させられることはありません。
だって自分が首を縦に振らなければ、転職サイトの担当者はどうしようもないからね。
ピックアップしてくれたリストがあまり良くなかったら、断って次のところを探してもらいましょう。
- 転職サイトに登録しても、プライバシーは守られるの?
-
プライバシーマーク認定で安心。
大手の転職サイトは、個人情報保護に関して厳しい基準をクリアして、プライバシーマーク制度の認定を受けています。
なので、サイト登録者の情報が職場に知られることはありません。
- 転職サイト登録後、途中で退職しなくなったら退会はできるか
-
できます。
退職しない(もしくは転職活動を中止する)旨を担当者に伝えてください。
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