面接では成功もしたけど、痛い目にもあってきたゆういちです。
いきなり質問ですが、みなさんは面接は好きですか?こう聞かれて、「好きです!」「得意です!」と答える人はいないですよね。
では質問を変えます。
みなさんは面接で失敗したくないですか?
こう聞くと、「もちろん」「できれば失敗したくない」と誰もが答えるでしょう。
そう。面接はみんな苦手。
でも就職活動では避けて通れない最後の関門でもある。
だったら、苦手な面接を乗り切るためにどうすればいいか考えて、理学療法士の面接でよくある質問と回答集を作ってみた。
ただ面接でも、新卒か経験者で聞かれることは違うので、新卒向け、経験者向け、女性向けの3つ分けた。
そして、今回の記事には、実際に面接官経験のある理学療法士8人にもインタビューしてみた。
面接する側(選ぶ側)の人間がどう考えているか、それを知ると面接に望む姿勢が変わるからね。
- 面接が苦手な人
- 理学療法士の面接ではどんなことを質問されるか気になる人
- 面接で志望する職場への就職を決めたい人
少し長くなったので、気になる箇所から読んでください。
※理学療法士向けに書いているが、作業療法士、言語聴覚士でも一緒。「理学療法士」を自分の資格に変えて読んでみてね。
求人数は2万5千件以上で業界最多レベル。理想の職場がきっと見つかる。
面接官経験者8人に聞いた理学療法士の面接の裏事情
まず最初に、面接官を経験している知り合いの理学療法士8人に、「面接でこれだけは伝えておきたいこと」を聞いてみました。
面接を受ける側からすると「そうなの?」と思うような、意外な答えもありました。
理学療法士の面接は落とすためにやっているわけではない
まず最初に面接は落とすためにやってるわけではないこと。
面接官経験者からの意見としてあったのはこれ。
大企業なら応募者が多いので、面接はふるいにかけて落としていくイメージ。
でも、病院や介護施設なんてそんなに応募者がいるわけじゃないから、誰がその職場に合うのか選ぶイメージ。
だから、よく「面接で落とされた」っていうけど、それは間違い。
正しくは「面接で選ばれなかった」になる。
だから、落とされない振る舞いを考えるのではなく、選ばれるためにどうするべきか考えよう。
理学療法士の面接では身だしなみや態度は最低限必要
面接官経験者から声で多かったのはこれ。
身だしなみや態度はやっぱり大事ってこと。
面接は長くても15分ほど。
その15分の間に、その人から感じられるたくさんのことを、雇う側としては引き出そうとする。
もちろん15分で全部知ることは無理だから、一挙手一投足に注目して、どんな人なのかを判断せざるを得ない。
だからこそ、
- スーツのネクタイは曲がっていないか
- 靴が汚れたり、スーツがよれよれになっていないか
- 清潔感のある化粧や髪型になっているか
- ドアの開閉は静かにできるか
- 目を見て話せるか
- 敬語がちゃんと使えるか
- はきはき話せるか
など、面接では当たり前のようにできて欲しいことには特に注視している。
理学療法士の面接ではできるだけ素を出した方がいい
身だしなみや態度が大事といっても、演じきるのは絶対無理。
さっきの話とは矛盾するかもしれないが、素の自分を出した方がいいという意見もあった。
いくら身だしなみや態度、受け答えを取り繕っても、無理をしていたらいつかボロは出る。
ボロが出たときに、「こんな奴だったんだ」とマイナスに見られるのって本当につらい。
それよりも、自分らしさを前面に出して、それで採用されなかったら仕方がないと腹をくくる方がいいかも。
以前ある病院の面接で、「何か得意なことはありますか?」と面接官に聞きました。
それに対して受験者は「阿波おどりが得意なので、みなさんに教えることができます!」と笑顔で答えました。
「はっ?阿波おどり?」って思うかもしれませんが、緊張する面接の場でこれを言える度胸に拍手ってことで採用になったそうです。
自分らしさを存分に出して、それでもダメならその施設とはご縁がなかったってことであきらめましょう。
理学療法士の面接をどれだけ重ねても外れる場合もある
最後に何人かが口にしていたのがこれ。
何人面接しても、面接だけで人を見極めるのは難しい。
実習生として何週間も担当してた子でさえ、いざ働き始めると良くも悪くも印象が違う場合も。
だから、実際には入ってからの教育が大事と考える面接官経験者も多い。
面接で完璧な受け答えなど求めていないと話す面接官経験者もいた。
面接官が見るポイントは、あなたが考えているのとは違うかも。
無理をしても後々苦しいだけ。
ダメだったらあきらめがつくぐらい、精一杯自分らしさを出してみよう。
【共通】理学療法士が面接でよく聞かれる質問と回答
では、ここから実際に理学療法士の面接官経験者から聞いた質問と回答集。
- 共通:誰の面接にも共通する質問
- 経験者:経験者の転職時の面接に聞かれる質問
- 女性:女性の面接で聞かれる質問
に分けた。
まずは共通から。
Q0:自己紹介をしてください。
これは質問に入れるべきか悩んだが、いきなり「自己紹介をしてください」という質問がくることがある。
手短に、あなたという人間がわかるようにまとめること。
長すぎのはダメ。30秒程度、長くても1分以内にまとめましょう。途中で考え込むような自己紹介もダメですよ。
第一印象は大事なので、大きな声でハキハキと自己紹介するのが吉。
○○と申します。
- 新卒なら学生時代のエピソード(部活、研究、卒論など)
- 経験者の転職なら、どんな症例を経験をしてきたのか
- 何に興味を持っているのか
- なぜその病院(介護施設)を志望したのか
- どんなことにがんばっていきたいのか
を30秒程度にまとめる。
どうぞよろしくお願いいたします。
Q1:なぜ理学療法士になろうと思ったのですか?
これは特に新卒や、経験年数が浅いうちに転職しようとした理学療法士に対して多い質問。
ここでは、あなたが理学療法士を志したときのエピソードを簡潔に答える。
大学や専門学校の面接でも聞かれたことがあると思うから、それを答えればいい。
間違っても「就職先があると思ったから」「食いっぱぐれがないと思ったから」など、夢のないエピソードはダメですよ。
既卒者は、理学療法士として働いて感じたことも、わからないように盛り込むと感情が伝わりますよ。
私が理学療法士を志したのは高校生の頃です。
祖母が脳梗塞になって入院し、お見舞いにいったときに拝見した理学療法士の治療に関係を受けたからです。
それまでは理学療法士という職業があることをさえ知りませんでしたが、すぐに調べました。
その後、何度も治療を見学させていただき、担当していた理学療法士に仕事内容についても伺う機会がありました。
そして「こんな人の役に立つ職業に就きたい」と考るようになり、理学療法士を目指すことにしました。
Q2:なぜ当院(当施設)を志望したのですか?(志望動機)
これも必ず聞かれる質問ですね。
面接官にすれば、他の病院や介護施設ではなく、「なぜうちの病院(施設)を志望したのか?」、そこを知りたいのです。
ここでは、その施設の特徴を踏まえて、他の病院や施設にはない特徴に惹かれたことをアピールしましょう。
そのためには、ホームページは隅から隅まで見て、その病院や施設の理念、特徴は必ず頭に入れておくこと。
また、そこの理学療法士が出している学会発表や論文を検索して、どんな症例に力を入れているのか見ておこう。
間違って、「家から近いから」「給料がいいから」など、条件面を前面に押すことはやめましょう。
私が貴院(こちらの施設)を志望した理由はふたつあります。
ひとつは理念に共感したから。もうひとつは股関節の症例を経験したいと思ったからです。
貴院の理念である「喜びの種まき」は、小学校の恩師からよく聞かされていた言葉でした。
当時の私には意味がわかりませんでしたが、医療人として携わり、誰かに喜んでいただけることはこれ以上ない幸せであると感じるようになりました。
それからは恩師の言葉を胸に刻んで仕事をしています。
そんな折、貴院の理念をホームページで目にして、私が大切にしてきた言葉と重なり、共感しました。
股関節唇損傷の内視鏡手術や人工股関節置換術の症例数は県内有数ですし、○○先生は股関節の権威でいらっしゃるので、最先端の治療や知識に触れる機会を得たいと考えました。
Q3:あなたの長所と短所は?
長所と短所を聞かれることは多いです。
長所と短所を聞くのは、「自己分析ができるかどうか」を面接官は知りたいのです。
そしてこの質問で大事なことは、短所も包み隠さず答えること。
ときどき、短所をいうとマイナスになりそうで、話したがらない人がいますが、それは間違いです。
あくまで自己分析できているかを知りたいので、正直に答えましょう。
ただし、短所をそのまま伝えると良い印象を持たれないこともあるので、フォローをしたり、長所と表裏一体であるように工夫して伝えましょう。
私の長所は几帳面なところです。
いつも机の周りは片付いて作業ができる状態にしておかないと気がすまず、周囲からは「きっちりしすぎ」とよくいわれました。
机はひとつの例ですが、人との関わりにもおいても、約束の時間を厳守したり、相手が不快にならないように心がけることできます。
一方で、几帳面な性格は短所にもなりえます。
几帳面すぎて完璧主義となり、周りにも同じことを要求して、クラスメートとぶつかることもありました。
社会人になれば、話し合って互いにとって最良の道を探ることが必要と感じておりますので、完璧さを求めすぎないように意識したいと思っています。
Q4:学生時代に何か部活はされていましたか?
新卒の面接の場合、学生時代の部活動の経験を聞かれることがある。
部活の話で聞きたいのは、「どんな部活をしていたか」と、その部活を通じて「どんな経験をしてきたか」です。
ですから、団体競技であればチームメートとがんばれたこと(=協調性)、個人競技であれば努力できたことを答えましょう。
長所・短所と同じく、ここでも成功体験だけではなく、失敗したとき、負けたときにどう立ち直ったかを伝えるのもお忘れなく。
部活をしていなかった人は、「部活動はしていませんでした」と一言断った上で、ボラティアやアルバイトで得た経験を話すのもいいでしょう。
私は高校時代、陸上部に所属し、駅伝で全国大会出場を目指していました。
駅伝はチーム競技といっても、個人成績の積み重ねです。
個人が速くなれば、チームとしての成績は自ずと上がります。
ですから、最初は個々人がタイムを伸ばすことを優先していました。
でも、ある年の箱根駅伝を観て、その意識が変わりました。
脱水症状で倒れそうになりながら、自校のタスキを必死につなごうとする選手がいました。
そして、その選手からタスキを受け取った選手は、力以上の走りを見せました。
タスキを通じて、仲間の想いがつながることを知り、それからはチームメートみんなで高めることを重きを置くようになりました。
結果的には、チームの成績は飛躍的に伸び、チームワークの大切さを学ぶました。
Q5:あなたのキャリアビジョンを教えてください。
キャリアビジョンは聞き慣れない言葉かもしれませんが、要は
「どんな理学療法士になりたかい」
「理学療法士としてどんな仕事がしたいか」
です。
「理学療法士としてどんなことに関心がありますか?」と聞かれる場合もあります。
知識やスキルの向上という個人的な成長はここではタブー。
できれば、理学療法士として地域や社会にどうありたいのかなど、大きな目標を掲げる方がいいでしょう。
私はこちらのデイケアを通じて、理学療法士として地域の高齢者の生活を変えたいと考えています。
具体的には介護予防の知識をどこまで地域に周知徹底できるか。
リハビリの知識は病院や介護施設を利用した人だけに用いるものではなく、まだ利用していない人にも予防のために必要だと感じています。
ただ、介護予備軍となる高齢者は、病院や介護施設を利用したことがなく、その人たちまで正しい知識や活動が周知しているとはいいがたい状況です。
そこで、地域で介護予防の啓蒙活動を実施し、予防分野において地域に貢献することができると考えます。
Q6:いままで一番苦労したことを教えてください。
苦労話もよく聞かれます。
ここでのポイントは、ただ「苦労した話」を聞きたいわけではなく、「苦労したことをどう乗り越えて、どんなことを学んだのか」です。
山あり谷ありで、話に強弱をつけられるといいですね。
たとえば、ヒーローもののアニメの話の展開を参考にしましょう。
例)平和→悪者が現れて暴れる→一度負ける→勝つ方法を必死に考える→苦労して必殺技を編み出す→悪者をやっつける→平和が戻る
私は高校時代、野球部に所属し、3年では主将をしていました。
私の高校はお世辞にも強いとはいえず、県大会では一回戦を勝てば学校の話題になるくらいのチームでした。
そんな弱小野球部ですから、練習に遅刻する部員やさぼる部員も多く、「勝ちたい」という気持ちは下級生の頃は感じられませんでした。
そこで私が主将になってから、ミーティングでまず意識改革に着手しました。
一番強調したのは、道具を大事にすること。
グローブの手入れやボール磨き、バットの整理など、当たり前のことができることを心がけるように伝えました。
最初は半信半疑だった部員もいて、反発もありました。
口うるさく伝えたのが悪かったのか、練習をさぼる部員が一時増えました。
ただ、あきらめずに自分が率先して道具を大事に扱い続けました。
整理整頓を続けた結果、部員の意識が徐々に変わり始めました。
最終的には、いままでは用具倉庫の床に転がっていることが多かったバットが、バットケースにきれいに収納されるようになりました。
嬉しかったのは、道具を大事にするようになってから、部員の遅刻やさぼりが激減したことです。
人に伝える難しさと、意識が変われば行動が変わることを学びました。
Q7:法人内での異動はありますがご了承いただけますか?
大きな法人の場合、異動は避けて通れません。
「いいえ、異動は受けられません」といえば、おそらく採用にならないので、ここでの答えは「はい」です。
可能であれば、異動する可能性がある部署(老健、デイケア、訪問リハビリなど)の話も触れましょう。
もちろん。問題ございません。
まずは病院で知識や技術を広めたいと考えています。
ただ、地域社会に貢献するというキャリアビジョンを掲げていますので、デイケアや訪問リハビリへの異動は、こちらからお願いしたいくらいです。
Q8:会議や勉強会で遅くなることがありますが残業はできますか?
職員が多い職場では、会議や勉強会で遅くなることが多いです。
そこで残業について聞かれることがあります。
ここも本来なら「はい」と答えるべきなのですが、子どもが小さいなど家庭の事情がある場合は、正直に伝えましょう。
そうしないと、就職できたとしても、後々居づらくなるので大変ですよ。
子どもを保育所に預けていて、帰りに迎えいに行くのですが、1時間以内の残業であれば問題ございません。
ただ、1時間以上遅くなる場合には夫に迎えにいってもらうことになります。
事前にわかっていれば迎えを夫にお願いすることができますので、予め決まっていれば会議や勉強会で遅くことも可能です。
Q9:あなたを雇うメリットを教えてください。
漠然とした質問ですが、メリットを聞かれる場合があります。
新卒であれば、あなたが部活や趣味で得たことで、プラスをもたらすことを答えればいいでしょう。
それが理学療法士の仕事につながる内容であれば、なおいいです。
私は小さい頃から手品が趣味でした。
理学療法士の学生時代には、介護施設のボランティア活動でよく手品を披露させていただきました。
こちらのデイケアのレクリエーションとしてさせていただければ幸いです。
Q10:何か聞いておきたいことはありますか?
共通の最後がこれ、「聞いておきたいこと」の質問です。
見学や面接で疑問点がすべて解消されることはないけど、緊張しているとつい「ありません」と答えてしまいがち。
でも「ありません」と答えるのはよくない。
なぜなら、面接官はあなたの積極性を見ている可能性があるから。
聞く内容はどうでもいい。
それよりも緊張する場面でも、オドオドせず堂々とした態度で質問する姿勢は必ず評価される。
面接前にあらかじめいくつか質問を用意しておいて、面接で解消されない場合にはその質問をぶつけてみよう。
ではひとつだけよろしいでしょうか。
勉強会で残ることがあるとおっしゃっていましたが、勉強会はどんなテーマで行われているのでしょうか。
まだまだ知識不足で、たくさん吸収したいので、すごく興味があります。
【経験者】転職希望の理学療法士が面接で聞かれる質問と回答
次は既卒の理学療法士が転職するときに、よく聞かれる質問と回答。
Q1:なぜ現在の職場を辞めようと思ったのですか?
もうこれは鉄板。必ず聞かれるといっても過言ではありません。
ここでのポイントは、転職を前向きに表現すること。
たとえば、いまの職場がどれだけブラックで、クソ上司がいて働きにくくて、給料が安かったとしても、それを面接で口にしてはいけません。
なぜなら、職場の不平不満を口にする人は、転職してもまた不平不満をいう可能性が高いからです。
飲み屋で愚痴をいうのなら、いくらでもいえばいい。
でも面接という公的な場で、現在の職場の批判をするとマイナスにしか見られません。
ですから最初にお伝えしたように、転職理由を前向きに表現します。
具体的には、
- 学びたい症例がいない→新しい分野にチャレンジしようと思った
- 忙しい→家族との時間を大切にしたい、勉強会に行く時間が必要
- 人間関係が悪い→いろんな出会いが自分の可能性を拡げると思った
など、前向きに捉えられる表現を使いましょう。
※給料の話だけは前向きがなかなか難しいので、聞かれたときに正直に「高くない」と答えるのがいいかも。
私は5年間、総合病院に勤務しましたが、その間、一番興味を持って取り組んできたのが股関節疾患です。
全国学会でも発表してきましたし、日本股関節学会にも所属しています。
現在の職場では、外来では変形性股関節症の患者さん、入院では大腿骨頚部骨折の患者さんが多くいらっしゃいます。
ただし、人工股関節置換術は行われていないため経験することができませんでした。
このたび、退職を決意したのは、人工股関節置換術の患者さんにも携わりたいと考えたからです。
Q2:どんな治療を経験してきましたか?
次に多い質問が、「これまで理学療法士としてどんな治療を経験してきたか」です。
この回答のポイントは「その職場にプラスになる自分であること」をアピールできるかです。
たとえば、脳外科中心の病院の面接であれば、これまで脳血管疾患の患者さんを担当してきた実績をアピールします。
もし脳血管疾患の患者さんを担当したことがなければ、これまでの経験が脳血管疾患の患者さんにもつながるようにアピールしましょう。
たとえば、急性期から回復期に転職するなら、このようにアピールしてみてはどうでしょうか。
私が現在勤めている病院では、主に急性期の患者様が多くいらっしゃいます。
その中でも、一番多かったのは脳血管疾患です。
SCUユニットのリーダーを勤めていたので、脳血管疾患の急性期の患者様の手術や治療に関しては、かなりの症例を経験してきました。
在院日数が短い病院だったので、回復期の患者様の経験はほとんどなく、今回こちらの病院を志望させていただきました。
私がSCUで得た知識や経験は、急性期の脳外の治療現場を知らないこちらの若いスタッフにも伝えることができます。
Q3:管理職の経験はありますか?
経験年数が10年くらいで転職すると、管理職(もしくは主任や副主任などの役職)に就くことを求められる場合がある。
ここでのポイントは簡単で、いままでの経験をアピールすること。
どれくらいの規模で、どんな活動をしていたのかを盛り込めればいいでしょう。
もし管理職や主任の経験がなければ、ユニットリーダーや新人教育をしてきた経験をアピールしましょう。
私は2年間リハビリテーション科の主任として、3人の副主任と、その下にいる30人の若手をまとめてきました。
現在勤めている病院は若いスタッフが多いので、たくさんの意見が寄せられます。
中には、不平不満もありましたが、彼らの意見や想いを汲み取りながら、リハビリ部門の運営に活かしていきました。
一方で、リハビリ部門の収益を上げる努力もしてきました。
これからの理学療法士には経営的な視点も重要だと感じているので、副主任や部下とも保険点数については何度も話し合って、売り上げ意識も共有しています。
Q4:若いスタッフが多いですがうまくやっていけますか?
経験者の理学療法士が転職する場合、自分よりも若いスタッフが多い職場に就職することがある。
雇う側としては、現在の職場を若手と全く価値観が違うベテランが入ってきて、現場が混乱すると困るからです。
ここでのポイントは、若いスタッフとも仲良くできることをアピールすること。
現在の職場にも若いスタッフがいるでしょうから、そのスタッフとどのようにうまくやっているか、それを伝えましょう。
もちろん大丈夫です。
現在の職場も私より若いスタッフがほとんどです。
価値観や考え方には世代のズレはもちろんありますが、彼らのいい部分として尊重しています。
ただし理学療法においては、患者様とどう向き合うのか、医療人としての基礎となる部分はしっかり話し合って共有しています。
Q5:いつから働くことできますか?
経験者の理学療法士を採用するとき、病院や介護施設は「いますぐ来て欲しい!」と希望している可能性があります。
そんなとき「いつから働くことができますか?」と聞かれることがある。
ここでのポイントは、ウソはつかないこと。
「すぐにでも働けます!」といえば、歓迎してもらえるかもしれないが、ちょっと待って!
現在理学療法士としてどこかに勤めている人は、就職活動をしている時点では退職日は決まっていないはず。
こちらが「○月△日に退職する」と希望しても、現在の職場の状況や引き継ぎなどを考慮すると、確実に辞められる日にちはわかりません。
ですから、面接の場では「まずは職場に退職する意志を伝えてから」と正直に答えましょう。
現在離職している人は、ご自身の予定で「○月△日から働けます」と答えればいいですよ。
現在の職場の就業規則では、退職希望日の1ヶ月前に伝えることになっております。
こちらの病院での採用が決まれば、退職願を提出するつもりです。
ただ引き継ぎなども考慮すると、早くても1ヶ月半から2ヶ月後くらいになると思います。
Q6:退職してから期間がありますがこの間は何をしていましたか?
これは主にブランクがある経験者に向けての質問。
何らかの理由で理学療法士をしていない時期があれば、面接官としては「なんでだろう?」と考えるからね。
この質問には、ブランク期間がプラスに働くように回答しよう。
たとえ、仕事が嫌で一旦理学療法士を辞めていたとしても、それを前向きな表現に変える努力をしよう。
前の職場を辞めたのは、自分が未熟で理学療法士の仕事の大変さを受け止められなかったからです。
退職してから自分と向き合いいろいろ考えて、やっぱり理学療法が好きだと思えました。
常勤を退職してから半年ありますが、現在老健で非常勤勤務していて、すぐに働けるように実践感覚は維持しています。
前の職場を辞めたのは、2人目の子どもを出産し、仕事と家庭の両立ができなくなったからです。
現在、上の子どもが小学生になり、主人も残業が少ない職場に移り、家を手伝ってくれる環境が整いました。
常勤を退職してから2年ありますが、半年前からクリニックで非常勤勤務していて、知識や技術は維持するように努めています。
【女性限定】理学療法士がよく聞かれる質問と回答
最後が女性セラピストが転職時によく聞かれる質問。
最近は女性に対するハラスメントとされる可能性もあるので、だいぶ減ってきたけど、まだまだ聞かれる機会はある。
Q1:結婚しても仕事は続けますか?
大卒で入職して数年すると、いわゆる結婚適齢期と呼ばれる時期がくる。
5年目くらいの転職組はまさにこの時期だよね。
今は少ないが、結婚すると退職する女性がいたので、それを警戒する質問。
この答えは簡単。「続けます」と答えればいい。
もしかしたら、いま付き合ってる彼氏が転勤族で、将来的に転勤する可能性があったとしても、だ。
後で予定が変わっても、そんなことは気にしなくてもいいからね。
もちろん、仕事は続けます。
いまのところ結婚の予定はないのですが、せっかく取得した国家資格ですので、結婚しても理学療法士は続けたいと考えています。
Q2:出産しても仕事は続けますか?
結婚しても、出産するまでは夫婦だけなので自由に動けることが多い。
でも出産すると仕事に家事に育児に、女性は本当に忙しくなる。
女性が仕事を辞めるひとつの目の壁は、結婚よりも出産にあるといえるだろう。
仕事が慣れてきた頃に出産が理由で辞めてしまうと、雇う側としてもまた人を雇わないといけないので、このように聞かれることがある。
ここも答えは簡単で、とりあえず「続けます」と答えておこう。
もしかしたら、旦那が「子どもが生まれたら仕事を辞めてくれ」と話してるかもしれないし、両親が近くにいなくて協力してもらえないかもしれない。
でもそんなことはどうでもいい。
予定は未定で、もし出産して退職することになったときに「やっぱり働き続けるのが難しくなりました」といえばいい。
もちろん、出産しても仕事は続けます。
母は看護師として夜勤も続けながら、私たち3姉妹を育てました。
そんな母の背中を見て育ったので、女性は結婚しても、出産しても、働き続けるのが当たり前だと思っています。
Q3:お子さんは小さいですが、育児と仕事の両立は可能ですか?
女性が仕事をやめるふたつ目の壁は、育児との両立が困難になったとき。
特に育児休暇明け、幼稚園や小学校の入学時など、何回も仕事との両立が難しくなる場面が訪れる。
そんな大変な状況でも、仕事を続けようとしているのか、雇う側としては気になるのだ。
この質問にも、もちろん答えは「YES」だ。
子育てが大変な時期でも、転職しようとしているのだから、バカにするなって感じですけどね。
上の子は来春から小学校で、下の子は来春から幼稚園です。
もちろんまだまだ手がかかる時期なので大変ですが、夫が積極的に家事を手伝ってくれるになりすごく助かっています。
上の子どもは小学校に入学後、学童に預けますし、下の子の幼稚園のお迎えはおじいちゃんにお願いしています。
少しずつですが、私も余裕ができてきたので、今回応募させていただくことにしました。
理学療法士の面接対策は必ず誰かと練習すること
長くなりましたが、面接対策はいかがでしたか?
最後に理学療法士の面接で重要なことがひとつある。
それは面接は事前に誰かと練習するべき。
もう一度重要なことだからいいます。
面接は絶対練習してから挑もう。
なぜ2回も繰り返し書いたかというと、理学療法士の就活は面接でほとんどが決まるといっても過言じゃないから。
もちろん履歴書も選考のひとつなんだけど、面接で与える印象を上回ることはない。
なのに、面接の練習をしてから受ける理学療法士は皆無。だから、
- 2年目の転職で、「早すぎるかも」とちょっと後ろめたい気持ちがある人
- 学会発表なんかしたことがない人
- ブランクがある人
- 特殊な技能や知識がない人
でも、面接には一発逆転できるチャンスがある。
現在学生で初めて就活する人なら、学校の先生に模擬面接をしてもらおう。
いつも見ている先生から、自分の良いところ、悪いところを指摘してもらって、面接でアピールできるようにすればいい。
一方、既卒で転職しようとしている理学療法士は、学校に行って面接の練習をする時間はないと思う。
なので、パートナーや仲の良いセラピスト仲間に面接官になってもらって練習しよう。
何度もいうけど、理学療法士の採用・不採用は面接で決まるといっても過言じゃない。
その大切な面接でアピールするなら、プロに面接の練習をしてもらえばいい。
転職サイトって知ってる?
その名の通り理学療法士の転職先を紹介してくれるサイトのこと。
転職サイトに登録すると、エージェントと呼ばれる担当者からヒアリングが行われる。
そして給料や休み、やりたい分野などの希望を伝えると、あなたの代わりに転職先を探してくれる。
それだけでも助かるんだけど、転職サイトを利用すると履歴書の添削や、面接の練習もしてくれる。
転職サイトの利用は完全無料なので、まずは登録して相談してみるだけでもOK。
面接が苦手という人は下に紹介する転職サイトをぜひ使ってみてね。
求人数は2万5千件以上で業界最多レベル。理想の職場がきっと見つかる。