子育て世代の女性理学療法士が仕事を続けるのは大変なことですよね。
理学療法士の仕事では勉強会や実習生の指導で遅くなることもあるのに、家事に育児に旦那の相手に忙しいです。
また子どもが急に熱を出して病院に行くこともありますし、幼稚園や学校の行事には子どもために顔を出さないといけません。
そんなに忙しくても仕事を辞めたくない女性理学療法士は多いです。だって高い学費を払って、あんなにしんどい実習を乗り越えてきたんですもんね。
何より理学療法士という仕事が好きですから。
では子育てをしながら女性が働きやすい職場とは、一体どんな職場なのでしょうか?
今回はどんな環境が整えば、女性が子育てしながらでも働いやすいのかお伝えしていきます。
- 子育て世代の女性が働き続けることは大変
- 子育て世代の女性理学療法士が働きやすい職場とは?
- 女性理学療法士が仕事を続けていくために大切なこと
紆余曲折ありながらも、子育てしながら理学療法士を20年以上続けてきた女性理学療法士が、子育て世代の女性にアドバイスを贈ります。
育児と仕事と家庭を大事にするのは大変
冒頭でもお伝えしましたが、子育てをしながら理学療法士を続けていくのはとても大変です。
私も子どもが生まれてから育児と仕事と家庭と、その間ですごくしんどかったわ。
育児と子育ての両立は大変やったよな。
子どもが1人のときには1人のときで大変さがあるけど、2人目が生まれてからもやっぱり大変。いろんな問題が増えます。
子育てしながら理学療法士として女性が仕事を続けるには、大きく分けて「家庭の問題」「子どもの問題」「職場の問題」の3つの問題が関係します。
家庭の問題では、「夫が育児や家事を手伝ってくれるのか」「どちらかのご両親が近くに住んでいるのか」が問題になります。
最近は「イクメン」という言葉に象徴されるように、育児に積極的に関わってくれる夫が増えていますし、積極的じゃなくても手伝ってくれる夫ならありがたいです。
うちの旦那は家事も育児もかなりやってくれたから、ほんまに助かったわ。
そういってもらえるとありがたい。
どちらかの両親が近くに住んでいて、育児に関わってくれるのも大きいです。
たとえばおばあちゃんに幼稚園に迎えに行ってもらって、夕食を食べさせてくれるなら、勉強会で遅くなることが可能となります。
ただ子どもが急に熱を出して休まないといけなくなったとき、どちらかが休まないといけません。
いくらイクメンやっていうても、そういうときは奥様の方が子どもの世話には慣れてることが多いので、休む機会が多いかもしれませんね。
次に子どもの問題としては、「勤務先に託児所があるか」「小学校に入学した後の環境が変わらないか」「病気になったときに病院に連れていけるか」「台風で保育所や」「幼稚園が休校になったときにどうするのか」などがあります。
当たり前のことですが、勤務している病院や施設に託児所があって子どもを預けることができれば、保育所の待機児童問題に悩まなくていいので仕事を続けやすいです。
小学校に入学すると託児所や保育所ほど遅くまで子どもを預かってもらえなくなるので、小学校に学童がない場合には仕事で遅くなるのが難しくなります。
あと子どもの急な発熱や、台風で警報がでて保育所や幼稚園が行けなくなることもありますので、仕事を続ける上で子どもの環境も大きな問題となることが多いです。
そして最後が今回のテーマである「職場の問題」です。
職場の問題には「休みを希望通りにとれるかどうか」「職場が子育てに協力的か」の2つの問題があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
女性理学療法士が仕事を続けるには休みを自由にとれることが大きい
もうタイトルの通りなのですが、女性理学療法士が子育てしながら仕事を続けるには、休みの自由度がものすごく重要になります。
ここでいう自由度はシフトというよりも、子どもの行事や不足の事態のときに休みがとれるかどうか。
子どもが関係する休みは急にやってくる
さきほども少しお伝えしましたが、子どもが関係して休まないといけない日は急にやってきます。
たとえば朝起きたら急に発熱して病院に連れて行くことになったとしましょう。近くに祖父母が住んでいて代わりに連れて行ってくれれば問題ありません。
でも祖父母が近くにいなかったり、運悪く祖父母に予定があってお願いできないとなったときには仕事を休まないといけません。
当日の朝に職場に電話して、仕事が休ませてもらえる環境かどうかはすごく大きいです。
なかなか当日の朝に急に休むっていいにくいですよね。職場もダメとはいえないけど、急に休まれると困るので「午後から来れない?」とか、なんとか来てもらおうとすることもあるし。
そんなとき、たくさん理学療法士がいるような大病院なら誰か代わりにリハビリをしてもらえるかもしれませんね。
逆に一人職場だと厳しい。
あと子ども関係でいうと、病気だけでなく、台風や大雨で警報がでると保育所や幼稚園が休みになることもありますよね。
以前、保育所に送って職場に着いたら9時くらいに警報がでて、そのまま仕事を休みにして迎えに行ったことがありまました。
急な病気にしろ、台風にしろ、突然の状況でも休みをもらえる職場は、子育て中の女性にとって働きやすいです。
病院に通うために休みが取りやすい職場もありがたい
次が通院のために休めをとりやすい職場かどうかです。この場合の通院とは産科や、持病をお持ちの方ならその通院です。
妊娠して出産までの間には、病院に行かないといけない日が多いですよね。そんなとき休みがとりやすいのも大事。
1人目の妊娠中に通院で休むことが多かったら、もし2人目妊娠してまた休みをもらわないといけなくなるとちょっと憂鬱です。
でも通院は妊娠中の産科への通院だけじゃない。
たとえば生まれた子どもに何らかの病気があった場合、定期的に病院に受診する必要があります。
さきほどお伝えした急な発熱もそうですが、妊婦健診や子どもの病気での通院は仕事に大きな影響を与えます。
シフト制の場合、休みの希望は通りやすいか?
もうひとつ休みのことでいえば、シフト制の場合に休みの希望が通りやすいかどうかも重要ですね。
子育てしてる女性だからといってすべてに優遇しろとはいいませんが、ある程度優遇して希望通り休みをとらせてもらえると非常に助かります。
理学療法士の職場全体が子育てに協力的か?
ここまでお伝えしたように「休み」がとりやすいかどうかは、女性理学療法士が子育てをしながら働き続ける大きな要因となります。
そして休みに関していうと、職場全体が子育てに協力的かどうかで決まります。
たとえば、昔ながらの頭でっかちな男性が科長をしているような職場だと、子育てしている女性の気持ちを理解してもらえない可能性があります。
パワハラやマタハラがいまだに行われていることもあります。
もちろん男性がダメ、女性なら理解してくれるってわけじゃないけど。
昭和の頑固親父って感じの科長だと、ほんまにやりにくいよね。
上司が子育てに理解を示してくれれば、職場全体も自然とそういう雰囲気になっていきます。
子どもが小さいときに働いてたある職場は、男性スタッフが本当に暖かくて、「姉さん、いいっすよ」って急に休んでもフォローしてくれて助かりました。
女性理学療法士が子育てしながら仕事を続けていくためには?
長くなりましたのが、最後にまとめます。
今回の記事では「女性理学療法士が仕事を続けるために働きやすい職場」について考えてきました。
休みが取りやすかったり、職場全体が子育てに協力的な雰囲気であることは、本当に大切なことです。
一方で、前半でお伝えしたように家族の協力も不可欠ですし、子どもの健康や天候も大きく関わってきます。
どれかひとつがうまく行かなくても、育児か、家事か、仕事か、どこかにひずみが及びますので、夫とも両親とも、そして職場ともうまくやり抜く度量が必要です。