「もう理学療法士を辞めたい」と悩む新卒1年目のあなたに贈る魔法のアドバイス。
それは「辞めたかったら辞めたらええけど、3つの質問に答えてからね」です。
ちか
新卒1年目の理学療法士でも、本当に、100%、誰がなんといおうと、しつこいくらい自問して辞めたいと思えば辞めればいいと思う。
どの業界でも仕事に就いてすぐに辞める人は一定数いますし、理学療法士にも向き不向きはある。
世間的に見れば新人がすぐに仕事を辞めることが、特別なことではまったくない。
一方で、「辞めたい」と話す1年目の理学療法士は、理学療法士の仕事を続たい気持ちも持っている。
この記事を読んでいるあなたはおそらく新卒1年目の理学療法士(もしくは2年目の人もいるかもしれませんが)でしょう。
「心の底から理学療法士を辞めたいと考えていますか?」
「本当は理学療法士を続けたいと思っていませんか?」
「もう辞めると決めたので」というあなたも、せめてこの記事を読む時間だけでも私にください。
そして「実は理学療法士を続けた気持ちもあります」というあなたは、絶対最後まで読んでください。
最初の質問はこちら。
どうして理学療法士の仕事を選んだのですか?
これを頭の片隅に置きながら、読み進めてください。
- 1年目で理学療法士を辞めようと思っている人
- 自分は理学療法士が向いていないと感じている新卒の人
- 本当は理学療法士を続けたいけど、どうしていいかわからなくなっている新卒の人
- 理学療法士の楽しさを見いだせず、将来に不安を感じている1年目の人
- 上司からのきつい指導や教育についていけずに、気持ちが折れる寸前の人
今回は新卒1年目の理学療法士が辞めたいと考えたときの本心と、その原因別に対処方法をお伝えしていきます。
簡単なことではないのはわかっていますが、あなたの閉塞感を打破する一助になれば幸いです。
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この記事で伝えること
理学療法士1年目で辞めたいと思うのはダメ?
先にこれだけはいっておきます。
1年目の理学療法士で辞めたいと考えるのは、珍しいことではありません。
どちらかというと、みんな新卒3年目までに一度はぶつかる壁だと思ってね。
だから「この前入職したところなのに、もう辞めたいって思う自分は理学療法士失格だ」なんて考えなくていい。
むしろそうやって悩む人の方が、真剣に理学療法に向き合っている裏返しでもあるので。
それを踏まえて、この先を読みすすめてください。
理学療法士1年目で辞めたくなる理由は3つある
1年目の理学療法士は夢や希望にあふれていると思いきや、中には入職して間もない頃に想像していた世界と違って、
「もう理学療法士を辞めたい」
と涙を流している人はいる。
ちか
理学療法士として働き始めると、楽しいことばかりあるわけではないのは、ある程度覚悟していたと思う。
でも想像と違う現実を目の当たりにして、あまりにつらくてて辞めたくなる人はいる。
1年目の理学療法士が辞めたいと悩む理由は主に以下の3つに分類される。(複数の場合もあり)
- 先輩理学療法士のように治療や仕事できない自分が嫌になっている
- 職場のスタッフや患者さんとの人間関係に悩んでいる
- 業務や雑務に追われて日々過ごしている
1つ目は自分の中にある問題、
2つ目は置かれた環境(職場)の問題、3つ目は自分と他者との問題です。
ちか
そこに、憧れていた理学療法士になって、1年目で辞めたいと思っている自分への悔しさや情けなさが加わって自分が嫌になっていく。
基本的はこれらの原因をなんとかすれば理学療法士を続ける道は開ける。
逆にこれがうまくいかないと、別の道に進んだ方があなたにとっていいのかもしれません。
それぞれ詳しくみていこう。
すごい先輩理学療法士にも新人の頃はあった
1年目の理学療法士の一番大きな悩みは治療ができないこと。
上司や先輩と比べて治療がうまくできないと感じてしまう。
ちか
うまく治療ができないから勉強したり、治療技術の講習会に参加したり、自分なりに努力する。
それでも治療技術の向上を感じられるほど簡単には変わらない。
正義感の強い人だと、そのうち患者さんに迷惑をかけているようで真剣に悩み始めて、
「自分が担当じゃなかったら、もっと良くなってるかもしれないのに・・・」
と申し訳ない気持ちでふさぎ込んでいく。
これがさらにひどくなると、
「自分は理学療法士には向いていない」
となって、理学療法士を辞めたくなっていく。
ちか
ちか
メンタルもボロボロになって、早ければいわゆる五月病と呼ばれる頃にうつ病になる人もいる。
そんな悩みを抱えている1年目の理学療法士に、私はいつもこう伝えている。
「1年目でうまく治療できたら、俺らの立場ないやん」
月並みな言葉で申し訳ないのですが、1年目でうまく治療できる理学療法士なんていません。
いま偉そうに新人を指導している5年目や10年目の理学療法士にも、脇汗かきながらもがいていた時期が必ずある。
そのように汗をかきながらもがき苦しむ時期を、すっ飛ばして成長することなんてできません。
うまく治療できている同期に遅れをとっている感じがするかもしれませんが、そんなの気にする必要はないですよ。
同期だって同期なりに悩んでいるはず。
臨床経験があるから偉そうにするのはダメですが、臨床経験こそが人を成長させてくれる。
そしてもがき苦しむからこそ努力して成長できる。
寿司職人の修行では「飯炊き3年握り8年」といわれているし、うなぎの蒲焼を上手に焼くには「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」といわれている。
ちか
もしあなたが「そんなに努力できません」というなら、厳しいですが理学療法士を辞めた方がいい。
だって努力できないなら、一生治療はうまくできないでしょ?
プロ野球でいえば「練習しません」と宣言しているようなもので、大成するわけがない。
新卒ならまだ20代。
大学や専門学校に入ってやり直せる年齢だと思うので、いますぐ理学療法士を辞めることをおすすめします。
ちか
ちか
「新卒1年目の理学療法士ならそれが当たり前」「先輩もそうだった」と開き直って前向きに受け入れる。
社会人1年目は失敗の連続でもいいから、努力し続ければ道は必ず開ける。
理学療法士1年目で人間関係を築くコツはバカとあきらめ

もうひとつ、新卒1年目を悩ませる問題。それは人間関係。
職場でスタッフとうまくコミュニケーションをとれなかったり、患者さんと信頼関係を築けなくて接し方がわからなくなる人もいる。
ちか
人間関係はスタッフと患者さん(利用者さん)に分けて考えてみる。
理学療法士の上司は簡単には変わらない

新卒1年目の理学療法士が、職場の人間関係で悩むとしたらほとんどの場合は上司との関係。
科長や主任との関係かもしれないし、5年目や10年目の先輩理学療法士との関係かもしれません。
上司の指導方針や教育方法に悩んでいる人もいれば、上司のパワハラに悩んでいる人もいる。
単刀直入に申し上げると、人間関係をうまくするのは簡単ではない。
相手と自分の地位やポジションを考えると、ちゃちゃっと解決するのは難しいでしょう。
ただひとついえることは、残念ながら理学療法士の上司は簡単に変わらない。
ちか
ちか
この科長に限らず、理学療法士ってちょっと変わりものが多い。
だって病院っていう狭い社会に生きてきて、その狭い社会のルールが当たり前になってるのだから視野が狭い。
「それはおかしいだろう」ってことでも、意見は聞き入れてもらえず、「おまえが間違っている」と悪者にされて干されてしまう。
ちか
ここで大事なのは上司に変わることを期待しないこと。
「変わるかも?」と期待すればするほど、自分が傷ついてしまいますのでそれはあきらめましょう。
「上司が変わらないなら自分が変わらなければ」という人がいる。
これは正しい意見です。
でも変な人が多い理学療法士の上司対策としては、上司が変わることを期待するのはおすすめしません。
自分が変わる努力、上司に合わせる努力をしたとしても、すべてが好転しないでしょう。
映画のようなハッピーエンドが待っているなら嫌味の1つや2ついわれても耐えますが、結局自分の努力が無駄になる可能性もあります。
ちか
上司との人間関係は知恵の輪みたいに、なかなか外れないものだと考えてください。
そう考えた方が心は楽になります。
新卒理学療法士がスタッフと意思疎通をはかるならバカになれ
ちか
ちか
関西弁(大阪弁)で「おまえ、アホやなぁ」といったとき、「バカなんだけどなんか憎めない奴」という意味がこめられています。
要はちょっと愛情もあるってこと。
さきほどもいいましたが、新人なんて知らなくて当たり前、できなくて当たり前。
だからプライドなんか捨てて、教えを乞えばいいのです。
これは対科長、対上司だけでなく、作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)もそうですし、他部署もそうですね。
ちか
聞いてもいいのか悩んでいるのは時間のムダ。
とりあえず3年目までは新人特権として聞けばいいのです。
指導されても全然学ばないタダのバカになってはダメですが、積極性があってかわいがられるアホになるのはOk。
患者さんとコミュニケーションがとれないならあきらめも大切
理学療法士は物を売る商売ではありません。
人間対人間の仕事ですから、どうしてもコミュニケーションをとるために会話が必要になる。
ただ理学療法士になった人の中には話すのが苦手、会話をどう組み立ててわからない人もいる。
コミュニケーションがうまくとれないと感じる人はとにかく話す、対処法はこれしかありません。
ちか
うまくコミュニケーションをとるために会話をするなら、患者さんの興味・関心がある分野から入っていくのが一番簡単。
野球が好きな患者さんなら野球の話から入ればいいし、カラオケが好きな患者さんならカラオケの話から入ればいいでしょう。
治療と関係がない話ばかりだと問題ですが、アイスブレーキングがなくていきなり本音を話してくれることもない。
イメージとしてはこんな感じ。
【患者さんとのコミュニケーションのイメージ】
患者さんのテリトリーにあるもので、自分のテリトリーにあるものを探して近づいていく。
そのときいきなりガバっと入り込むと拒絶されるので、話せる共通項を見つけて少しずつ入っていくのがポイント。
もし話の突破口(=話のきっかけ)となる共通項がなければ、そこは自分が調べるなり、探るなりして話の突破口を見つけてください。
調べるときは少し広く深く調べないと、関心がないことがバレてしまう。
関心がないのがバレると余計に距離感ができてしまうので注意してください。
たとえば患者さんが野球が好きで「昨日、巨人負けましたね」って話をふるなら、巨人の選手の名前や、試合の内容(どんな選手が活躍したかなど)くらいは知っておかないといけませんよ。
それでも、どれだけ努力してもうまくコミュニケーションをとれない患者さんもいる。
そんなときは思い切って、コミュニケーションをとるのをあきらめましょう。
ちか
実際、臨床を20年くらい経験してきても、話せない患者さんはたくさんいた。
最近美容院でも話しかけられるのが嫌な人が増えているとどこかに書いていましたが、それと同じ。
最低限の会話で必要な情報さえとれれば、話さずに治療すればいいのです。
無理に会話しなくても、信頼関係は治療で成り立たせることができます。
理学療法士1年目は頼りないと見られがちなので壁をぶっ壊す
もうひとつ新卒1年目ならではの悩みがこれ。
新人はふわふわ足が地に着いていない感じがあるので、患者さんから頼りなく見られることがある。
ちか
ちか
新卒1年目の理学療法士って、どこか学生気分が抜けてなくて社会人になりきれてない人が多い。
年齢も若いし、治療技術もないし、専門性も低い。
不安になる患者さんがいても当然です。
それでコミュニケーションがとれなかったらラポールなんて夢のまた夢。
ちか
ちか