転職では絶対に失敗したくないですよね。
そこで今回は理学療法士が覚えておくべき転職で失敗しない流れについてお伝えします。
なぜ転職の流れを知らんとあかんの?
知らないと転職活動の大変さや、転職後の待遇が変わってくるからね。
- いざ転職しようとしたけど、何から始めたらいいかわからない理学療法士
- 転職するときにはどんなところに気をつければいいのか知りたい理学療法士
- とにかく転職は失敗したくない理学療法士
転職したい気持ちはあるけど何から手をつけていいのかわからない人や、初めての転職活動で不安がある人は読めばきっと転職のイメージがしっかり湧いてくるはず。
今回紹介する転職の手順は↓↓の目次を見て。もし興味がわけばぜひ最後まで読んでください。
理学療法士の転職は決意するところから始まる
転職しようと考えたとき、やることがたくさんありすぎて、何からするべきかわからない理学療法士は多いです。
でも最初が一番大事。
理学療法士が転職するなら、まずは転職を決意することから始めましょう。
しかも不退転の決意ってやつです。
何となくじゃやっぱりダメなんやね。
「誰から何をいわれても転職するんだ」という断固たる決意が必要やで。
なんかスラムダンクの桜木みたいww
決意がないと心が揺れ動くし、いまの職場でダラダラすることもできるやん。
そうなると結局めんどくさくなって、転職をあきらめてしまいます。
このあたりはこちらで詳しく書いています。
「 転職を決意するときって期限を決めた方がいいですか?」と聞かれることがありますが、期限は決めた方がいいです。
ただし「1ヶ月後」など極端に短すぎると就職がうまくいかない可能性が高いですし、逆に「3年後」だとのんびりしすぎてまいます。
期限を決めるなら半年から1年後を目処にしましょう。
転職して理学療法士としてどのように働きたいか
理学療法士として自分は転職してどのように働きたいかを次に考えましょう。
「どのように」って具体的には何を考えればいいの?
病院か介護施設か。あとどんな疾患や病期の患者さんを診たいか、かな。
ざっくりとですか、まず下の表を見てどんな感じの職場で働きたいのかイメージしてみましょう。
- 病院(総合病院、中規模病院、小規模病院、クリニック)
- 介護施設(介護老人保健施設、デイケア、デイサービス、特別養護老人ホーム、訪問看護ステーションなど)
- その他
- 脳血管疾患
- 整形外科疾患
- 呼吸器疾患
- 心疾患
- その他の疾患
- 急性期
- 回復期
- 生活期(維持期)
- その他
かなりざっくりといていますが、もっと細かく分ければ整形外科疾患でも、
- 対象となる疾患(スポーツ整形、骨折、人工関節置換術、変形性膝関節症などの慢性疾患など)
- 手術しているかどうか(手術前後のリハビリ、変形性股関節症の保存療法など)
- 対象となる部位(肩関節、股関節、膝関節、足関節、腰など)
と分けて考えると勤務する病院は大きく異なってきます。
なるほど。けっこう細かく見ないとあかんなぁ。
細かくイメージできない人は、「自分が理学療法士としてどう働きたいのか」、それをしっかりイメージしてね。
理学療法士として働くのに自分はどんな条件を希望するのか?
次は勤務する条件をざっくり決めましょう。
「勤務する条件」というよりも「希望する条件」っていうた方がわかりやすいかな。
給料はわかるけど、他にはどんなことを考えるの?
希望する条件で考えるのは以下の項目です。
- 給料(おおよその年収、手取り月収、基本給、手当(役職、住宅、扶養)、ボーナス、昇給など
- 休み(週休二日制か、シフト制ならどんな形か、祝日は休みか、夏期休(お盆休み)や年末年始の休みはあるのかなど)
- 通勤(自宅から職場までどれくらい時間がかかるか、何回乗り換えが必要か、電車は座れそうか、電車はどれくらい混雑しているか、通勤手当に上限はあるのかなど)
- 異動の有無(関連施設や部署への異動はあるのか)
- 託児所の有無(託児所があって利用できるか、利用できるならいくらかかるのか)
- 研修会・勉強会の補助の有無(学会への出張や勉強会に参加する際の補助はあるのか)
給料面以外でも、休みがどれくらいあるのかも重要だけど、休みが多い職場の方が良いというわけでもありません。
たとえば、
- 年間休日数が104日のA病院
- 年間休日数が124の日のB病院
があったとします。
年間休日数の差はおおよそ1ヶ月分くらいの出勤日数に相当します。
それで給料が同じなら話になりませんし、逆にB病院の月給が少しくらい安くても休日数を考えるとA病院よりも条件は悪くはありません。
一概に給料だけで比較したらダメですよ。
通勤の条件でも、毎日の通勤に2時間かかると厳しいですが、たとえ2時間かかっても電車の乗り換えがなく座っていられるならかなり楽です。
逆に通勤時間が1時間でも乗り換えが3回あるとしんどいです。
乗り換えがどれくらいスムーズにできるかも重要よね。
乗り換えが1回でも駅と駅の間をかなり歩く必要があるなら面倒やわ。
あと子どもがいる女性が理学療法士として働き続けるには託児所の有無も重要です。
ここは私の出番やね。
うちの家は病院の託児所にはお世話になったもんな。
託児所があると保育所に入れるかどうかという問題から解放されるのですごく楽。
ただ託児所があっても注意しないといけないこともあるよなぁ。
病院によっては看護師さんの子どもしか託児所に受け入れてないところもあるから、事前に確認は必要。
やっぱり看護師さんを優先させてるとこはあるんやね。
あと何時から何時まで預かってもらえるか、月いくらかも確認しとかなあかんよ。
自分の条件に合う理学療法士の求人を探す
「自分が理学療法士としてどう働きたいか」「どんな条件で働きたいのか」、それが決まってからようやく求人を探すようにします。
いきなり求人を探したらダメなん?
基準がないと求人サイトを見ても眺めてるだけになってまう。
求人を探す際には以下のような方法があります。
- 求人サイト(PT-OT-ST.NET、ハローワークインターネットサービスなど)
- 学校の求人募集を見に行く
- 知人に紹介してもらう(学校の先生、同級生、勉強会で知り合ったPTなど)
- 地元のハローワークに行く
- 新聞の折込チラシで探す(アイデム、ディースターなど)
- 転職サイトを利用する(マイナビコメディカル、PTOT人材バンク、メドフィットなど)
求人サイトを探すは時間がかかりますし、紹介してもらった先がイケてなかったりすると人間関係がこじれます。
方法によって一長一短がありますので、自分に合った方法を選びましょう。
そのあたりはこちらで詳しく書いています。
どの方法がおすすめ?
自分で動くの面倒な人は、転職サイトで代わりに探してもらうのが楽でいいな。
私のおすすめはPT・OT・ST WORKERという転職サイトです。
よく広告みるやつね?
医療系の転職サイトでは最大級やし、めちゃくちゃ求人数が多い。
希望する病院や施設を見学するときにチェックするべきポイントは?
希望する病院や施設が見つかれば、見学を申し込みましょう。
見学せずに面接や就職試験にいきなり進む人がいますが、かなりリスキーなので絶対やめましょう。
そんな人おる?
遠方に引っ越すときに、引っ越し先での職場を探している人なんかそうかな。
見学時には以下のポイントをチェックしましょう。
あと見学するだけじゃなくて、欲しい情報は自分から質問するようにしましょう。
- 実際の通勤時間や通勤経路、電車の混雑状況など
- 見学対応してくれた科長や主任の人柄はどうか
- リハビリ室で働いている人の表情やしっかり挨拶できるか(イキイキと働いているように見えるか)
- 勉強会や症例検討会の有無
- リハビリ室は整理整頓されているか
- 想像以上に建物が古くて汚くないか
- リハビリ以外の職員は患者さんや入所者さん、利用者さんと笑顔で接しているか(バタバタ走り回っていて対象者が見えていないのではないか)
- どんな疾患や患者さんが対象となるのか
- 1日に何人くらいの患者さんを診るのか(毎日何単位とるのか)
- 残業はあるのか、あれば残業代はでるのか
- ボーナスは何ヶ月分でるのか(ここ数年で増えているのか、減っているのかも確認すること)
- 訪問リハビリの場合、訪問の移動手段は何か(車、原付、自転車など)
などなど、挙げればキリがないです。
ただし自分が就職するかどうかの判断材料はすべて聞くようにしましょう。
ボーナスとか、残業代とか、お金のことを見学では聞きにくいよね。
お金のことこそ最初にはっきりさせておかないと。
後から「そんなこというてません」ってなる可能性もあるもんね。
見学に行った後に大事なのは、その職場で働いている自分がイメージできるかどうかです。
働いているイメージ?
そうイメージ。自分に合っているなら、見てきたリハビリ室で働いていく自分がなんとなく想像できるはず。
自分に合わない、もしくは心良く思わないならイメージできないかなぁ?
イメージするのを拒絶してしまうわ。
ぼんやりとでも楽しそうに働いている自分が想像できれば面接に進むことを考えましょう。
見学して希望に見合う職場と思ったら面接・試験を受けよう
見学して希望に見合う職場なら面接や就職試験を受けましょう。
面接ってなんか緊張するよね。
それは仕方ない。就職の面接なんて何十回もあるわけじゃないから、慣れることなんてないわ。
面接では緊張すると思いますが、とにかく自分をアピールしましょう。
ただしアピールするといっても、必要以上に大きく見せる必要はありません。
そんなことをしても嘘はバレますし、運良く嘘がバレずに就職したとしても働き始めてから自分の首を絞めることになります。
自然体ってことやね。
いつもの自分を評価してもらえばいいと思うで。
面接では見学時に聞けていない条件や、追加で知りたいことがあれば必ず聞いておきましょう。
実際、給料に関しては科長ではなく、事務長など人事の担当者に権限がある場合も多いです。
面接はそのための場でもあるので、条件面は絶対うやむやにしないように。
内定をもらって職場に退職の意志を伝えるときの注意点は?
面接を経て内定を得てからが、実は転職で一番大変。
ここまででもけっこう大変やと思うんやけど。
いやいや、ここからが最後の仕上げやから、きっちりやらんとあかんで。
退職希望日を職場に確実に伝える
上司に退職する旨を伝えるときには、退職希望日をその場で必ず伝えるようにしましょう。
とりあえず辞めたいっていうだけじゃダメ?
退職したいことを伝えるときに、希望する退職日までしっかり伝えておくことが大切やで。
退職したい旨を伝えるときに、退職希望日を伝えておくことには3つのメリットがあります。
- 退職する本気度が伝わる
- 上司との話し合いがズルズル長引かない
- いまの職場と転職先に迷惑をかけない
退職する意志が伝わる
一番大きいメリットはこれです。
退職希望日を伝えるということは、次の職場が決まっているのだと上司は勘づくでしょう。
そうなると引き留めることが難しいことや、期日を伸ばすこともできないと悟ります。
逆にそう思ってもらえないと、ズルズルいってしまいますので注意が必要です。
上司との話し合いがズルズル長引かない
退職の話をするのってけっこう気合がいります。
特に長く勤めている人や重要な役職を任されている場合、自分が辞めたらいろいろ大変になることは容易に想像できるからです。
勇気を振り絞って「退職します」と上司に伝えたとき、「ちょっとまた今度じっくり聞くわ」ってな感じで、話がのびのびになると「また話さないといけないのかぁ・・・」となってしまいます。
できたらこういう嫌な話は一回で終わらせた方がいいですよね。
ですから退職する旨を伝えるときには、「○月△日で退職させていただきます」とはっきり期日を伝えてすっきりする方がいいでしょう。
希望通りに辞められるかは職場との話し合いが必要になる場合があります。
ただし就業規則や雇用契約書に書かれている期日までに退職する旨を伝えれば、それ以上引き伸ばすことはできません。
たとえば就業規則に「退職する場合は、退職を希望する日の30日前までに申し出る」と書かれていれば、退職希望日の30日以上前に伝えればOKです。
このあたりは必ず事前に就職規則や雇用契約書を確認しておきましょう。
退職する旨を口頭で伝えればいいのか、口頭ではなく退職願を提出する必要があるのかは、それまで辞めていった人に聞けばわかるでしょう。
退職願の書き方や出し方はこちらに詳しく書いています。
いまの職場と新しい職場に迷惑をかけない
退職する日が決まれば、転職先で働き始める日も決まります。
退職日が決まれば、現在の職場もそれに向かって患者さんの割り振りや、仕事の分担などをいつまでに決めればいいのかはっきりします。
また転職先としてはいつから働き始めることができるのかを決めて欲しいと思っています。
なぜなら働き始める日がはっきりしないと、患者さんの割当、研修計画、机の準備などがこちらもできないからです。
そういう意味ではどちらにも迷惑をかけないように、退職日は最初にはっきりさせた方がいいのです。
理学療法士は退職前に有給休暇を消化できる権利がある
もうひとつの問題は有給休暇をどう消化するか。
理学療法士として働いていると、おそらく有給休暇が残っていることが多いですよね。
その有給休暇を退職日までに消化する方法を考えなくてはいけません。
有給休暇って退職するときには絶対消化させてもらえるんかなぁ?
有給休暇は労働者の権利やから消化させないってことはできないよ。
有給休暇は必ず消化して退職しましょう。
それは働いてきたあなたの権利ですから、職場や上司から何をいわれようと使い切ることができます。
ただ退職日前に一気に使い切ると職場がまわらないこともありますよね。
その場合、退職する旨を伝えた日から週に1回くらいちょこちょこと使っていく人もいます。
有給休暇の消化方法については、職場や上司と相談して決めましょう。
理学療法士は退職して新しい職場で働き始めるまで気を抜くな!
退職希望が決まれば、あとは退職日まで働くだけなのですが、最後の難関があります。
まだあるの?
辞めるってなったらいきなり冷たくなるからなぁ。
退職することが決まると、職場でいきなり他人のような扱いを受けることがあります。
たとえば、思い入れのある患者さんの担当から外されたり、後輩の指導担当から外されたり、人事考課の査定が低くなったり。
退職するまではいまの職場のスタッフなのでしょうが、上司からすると「どうせ辞めていく人間」としか見えないのです。
だから何か問題が起こると「あいつは辞めるからやる気がない」というレッテルを貼られてしまいます。
えらいとばっちりやね。
全てがそんなに冷たい職場じゃないと思うけど、実際に冷たい扱いを俺は受けたことがあるからなぁ。
最初に転職するときには不退転の決意が必要とお伝えしました。
ですから上司に嫌がらせを受けたとしても、「もうすぐ辞めてこの人とも他人になるんだから」とこちらも開き直って、冷たい扱いを受けても深く考えないようにしましょう。
まとめ
理学療法士の転職時の流れについてお伝えしてきました。
何度もいいますが、就職は本当に面倒で大変な作業です。
それでも理学療法士として他にやりたいことがあるなら、いまほ職場を飛び出すしかありません。
まずは決意することから始めて、この流れを参考にしていただけると幸いです。
転職活動を簡単に終わらせるなら、理学療法士の転職サイトの利用をおすすめします。
理学療法士の転職サイトに登録すると、
- 転職先の相談
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などのサービスがすべて無料で受けられます。
転職先サイトの担当者は、たくさんの理学療法士の転職を手伝ってきたプロです。
まずは登録して、自分の悩みを相談して、転職するかどうか決めるのもいいでしょう。
私も以前、転職サイトを利用して転職したことがあります。
そのとき40歳を超えていたので、転職活動は大変になると覚悟していましたが、担当者のおかげで給料も上がり休日も増えました。
「転職してみようかな」と悩んでいる人はぜひ利用してみてください。
求人数は2万5千件以上で業界最多レベル。理想の職場がきっと見つかる。