理学療法士を辞めたいと考えている人に理由をたずねると、最近こんなひと言が返ってきます。
「疲れました」
この短い言葉に、たくさんの想いや苦しみが詰め込まれているのだと察することができます。
なにがあったんだろう。
なにがこんなに彼を、彼女を苦しめたんだろう。
特に若い理学療法士が悩んでいるのを見るとほんとうにつらいです。
- 理学療法士が仕事で疲れる原因は5つに分類できる
- 仕事で疲れた理学療法士がその疲れから解放される3つの方法
- 疲れ果てても大丈夫!理学療法士の転職活動をするおすすめの方法
もしあなたが理学療法士として働いていくことに疲れて、辞めたいと悩んでいるのであれば、この記事を最後まで読んでください。
「辞めることは簡単だからまずがんばって続けろ!」とはいいませんし、辞めることが正解とも思っていません。
そんな簡単な問題じゃないですよね。
辞めるにしろ、続けるにしろ、この記事を読めばきっと何かヒントが見つかると思います。
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理学療法士が疲れる原因ってこれじゃね?
理学療法士が仕事で疲れる原因は主に以下の5つです。
リハビリ室は伏魔殿!理学療法士の人間関係には疲れるぜ
理学療法士が一番疲れる原因。それは人間関係ではないでしょうか。
一番は理学療法業務じゃないの?
普通に理学療法を提供してることに疲れる人はほとんどいなくて、その周辺にあるものに疲れる傾向にあるよ。
この話は学校の先生に似ています。学校の先生は子どもたちの対応や授業じゃなくて、モンペみたいな親の対応に疲れるって話があります。
理学療法士でいうと人間関係で一番面倒なのは上司との関係。
科長や主任など、自分より立場が上の人の理解があるかどうかは、仕事のやりやすさを大きく左右します。
私が初めて勤めた病院の上司は最悪で、自分の価値観がすべてで、まったく聞く耳を持ってくれませんでした。
理学療法士は変わり者が多い印象。悪い上司に出会ったら、本当に地獄みたいな日々が待ってます。
上司は自分の価値観しか信じませんし、「最近の若者はレベルが下がっている」と決めつけている人も多いです。
なにかにつけて「昔はこうやった」「俺たちのころはそうじゃなかった」と持ち出すような上司は危険です。
上司は絶対自分の思うようには変わらんわ。
悪魔みたいに見えることあるよなww
昔、外務大臣だった田中眞紀子氏は外務省を伏魔殿(悪魔がひそむ館)と表現しましたが、リハビリ室も伏魔殿のようなもの。
分からず屋で、がんこ者の上司が、悪魔のようにいまだにはびこっています。
こんな上司をもつと、本来使わなくてもいい労力を使うので本当に疲れます。
理学療法士として患者さんとの関係に疲れる
次に多いのが患者さんとの関係に疲れる人です。
特にコミュニケーションを取るのがうまくない人は、これが原因で理学療法士を辞めていく場合も多いです。
患者さんとの関係は難しいよね。
距離感を間違えなことやね。
たとえば若いセラピストによくあるケースとしては、すごくフレンドリーに話してくれる患者さんと仲良くなったと思って、礼儀を欠いてしまうことがあります。
親しき仲にも礼儀あり。
どんなに親しくなっても、礼儀を欠くと「治療者と患者」という関係が壊れてしまいます。
コミュニケーションが難しい患者さんとの関わりも難しいですよね。
治療がうまく進んでると思っても、本心を聞き出せないと、向かうべき方向が決められません。
患者さんとの関係には神経を使うので疲れます。
理学療法以外の業務量が多すぎて疲れる
理学療法士の仕事は、患者さんや利用者さんに理学療法を提供するだけではありません。
- カルテ記載
- 計画書の作成
- 退院時指導書の作成
- カンファレンスへの参加
- 新人理学療法士への指導
- ○○委員会など存在意義がうすい会議への参加
- 次から次への来襲する実習生への指導
- 「それいる?」と思うような勉強会への参加
- 居残りでやる学会発表のデータ取り
- 地域の病院や施設のリハビリ関係者との連携会議
少し愚痴もまじっちゃいましたが、とにかく雑務が多すぎます。
昔は会議とか書類はあまりなかったもんなぁ。
本当に意味がある会議や書類ならええんやけど、意味のないやつも多いやん。
多すぎる雑務のために、定時で帰れることはまれな人が多く、この状況が続くと疲れますよね。
理学療法のやりがいを感じられず疲れる
理学療法士として働いていく中で、いろいろ疲れることはあるのですが、やりがいや楽しさがあればがんばれますよね。
逆に仕事をしていても、何のためにやっているのか、どこにおもしろさがあるのか。やりがいがないと続けにくくなります。
そこに上司や患者さんとの人間関係の悩みも加わると、ハンパないストレスに悩まされ、疲れも加速度的に増えていきます。
理学療法士としての自分の将来が見通せず疲れる
理学療法士としてのやりがいが見つからないと、このまま理学療法士を続けていくべきか悩んでしまいます。
理学療法士の給料はお世辞にも高いとはいえません。
さらに理学療法士の急増が続き、超高齢化社会が到来すると、今後も給料が厳しくなるのは火を見るより明らかです。
「楽しくないし、給料も上がらないなら、このまま理学療法士を続けていくべきか・・・」と悩んで、疲れ果ててしまう人も多いです。
理学療法士が仕事に疲れたらやるべき3つの方法
他部署異動してみる
いまの職場に疲れているなら、まずは他の部署へ異動を願いでましょう。
- 病院に勤務しているなら関連施設の介護老人保健施設へ
- 介護老人保健施設に勤務しているなら訪問看護ステーションへ
- クリニックで外来担当なら訪問リハビリの担当へ
- 一般病棟の勤務から回復期病棟の勤務へ
- 介護老人保健施設の入所者担当からデイケア担当へ
などなど、病院や施設内の他部門への異動でもいいですし、他部署への異動でもかまいません。
とにかくいまの状況を変えるようにしてください。
部門や部署を変えることができれば、上司や患者さんとの関係の疲れはクリアできますし、業務量や理学療法士としてやりがい、将来性への効果も期待できます。
でも部署異動って希望してできるもの?
それをこころよく思わない職場や上司もおるやろうなぁ。
上司にいうのも馬力がいりそう。
しかもこれって他部署や他部門がある人しかでけへんわ。
思い切っていまの職場を辞めて転職する
もし上司に希望を伝えるのが難しい場合や、職場に他部署がない場合には、思いきって転職することも検討してみましょう。
転職の一番のメリットは、いまの職場での状況を完全にリセットできます。
嫌な上司との関係や、うまくいっていない患者さんとの関係は断ち切ることができますし、やりがいを感じられない日々や将来への不安も好転させられる可能性があります。
もちろん転職したからといって、すべてがうまくいくとは限りません。もしかしたら、反りが合わない上司がいるかもしれませんよね。
ただすごく疲れ果てていて、そのまま仕事を続けるのが苦しい状況なら、転職は最良の一手だと思います。
私たち夫婦は転職でええ環境になったもんね。
前向きな転職は新しい可能性を作ってくれるから悪いことじゃないよ。
一度理学療法士を辞めて離れてみる
最後は理学療法士を一旦辞めて、離れてみることです。
仕事辞めるってちょっとおおごとやね。
でも一旦理学療法士を辞めてもまた戻ってこれるからね。
理学療法士をしている人のほとんどは、理学療法士しかしたことがない人です。
サラリーマン、お役所、教師、飲食店、雑貨屋、SEなどなど、世間にはたくさん仕事があります。
もしかしたら、あなたは理学療法士には合っていなくて、飲食店を経営する才能があるかもしれません。
これは本当に誰にもわかりません。
理学療法士を辞めても、将来的に理学療法士に戻れる可能性は十分に残っています。ブランクがありの求人は多数あるからです。
ブランクがあっても理学療法士が就職しやすい理由がこちらに詳しく書いています。
もし理学療法士の仕事に疲れたら、一度離れて冷静に理学療法士の仕事を見てみることをおすすめします。
理学療法士が疲れて辞めたい?その問題は転職サイトで解決
もしあなたが他部署への異動を上司にお願いしにくかったり、他部署がなくてそもそも異動できないのであれば、転職することをおすすめします。
でも一度でも転職したことがある理学療法士ならおわりだと思いますが、転職活動はとにかく大変です。
ただでさえ疲れているのに、転職活動をする余裕なんてない人もいますよね。
そんなときには理学療法士の転職サイトを利用してください。
転職サイトは登録して担当者に希望を伝えるだけ、私たちに代わって担当者が条件に合う求人を探してくれます。
理学療法士の仕事に疲れている人なら、「安定して働ける職場」を探してもらうといいでしょう。
転職サイトの担当者は、あらかじめ紹介する病院や施設の状況を把握している場合も多いですし、わからないことがあれば電話で聞いてくれます。
たとえばセラピストの人数や年代の構成(ベテランが多いのか若手が多いのか)、どんな症例を担当するのか、何時に帰れるのかなども聞いてもらうことができます。
見学に行っても「何時に帰れますか?」ってなかなか聞きにくいですけど、担当者に聞いてもらえるから本当に助かります。
登録して希望を伝えるだけで、あとは担当者がやってくれるので転職活動の労力はほとんどありません。
私が40代になってから利用したのは『PT・OT・ST WORKER』という転職サイトです。
担当者が親切で、いろいろ質問しましたが、全部聞いてくれて助かりました。
転職サイトの利用は無料です。
もし転職サイトを利用するならPT・OT・ST WORKERに登録してみてください。
いますぐ転職すると決めていなくても、相談だけでも大丈夫です。
理学療法士の就活は年々厳しくなっていますので、その状況を聞いてから判断してもいいでしょう。
担当者は、たくさんの転職を扱ってきたプロなので、話を聞くだけでも価値はありますよ。
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