いま訪問リハビリの求人が増えていますよね。しかも給料が病院や他の介護施設よりも高いです。
「年収500万円超えも可能!」
と理学療法士の心をわしづかみにする年収が書かれている場合も少なくありません。
40代で年収があまり高くない理学療法士は、「訪問リハビリだったらまだ稼げるかも・・・」といままで経験したことがない訪問リハビリに何となく飛び込でしまいます。
でもちょっと待って!
40代で訪問リハビリの常勤になって、その後に後悔している人が実はめちゃくちゃ多いです。
なぜなら訪問リハビリには病院や介護施設で働くのとは違う事情があるからです。
そこで今回は、40代で理学療法士が訪問リハビリに転職するときに、必ず事前にチェックしておくべき6つのポイントについてご紹介します。
- 「40代でも理学療法士なら転職するのはそんなに難しくないだろう」と高をくくっている人
- 「訪問リハビリって給料高いしなんか魅力的!」とお金に目を奪われている人
- 「訪問リハビリってそんなに大変なの?」とナメている人
ちなみにここでお伝えしていることは男女関係ありません。
あと「40代」とタイトルに書いていますが、特に40代後半、そして50代の理学療法士にも読んで欲しい内容となっています。
訪問リハビリに転職を考えている40代の理学療法士は最後までぜひお読みください。
40代で理学療法士が転職することの意味
40代以上の転職者数は少ない
まず最初に申し上げておきますが、40代で転職するのはけっこう厳しいです。これは理学療法士に限らず、世間一般でもそうでしょう。
それを示すデータとして、求人情報・転職サイトのDODAが行った調査によると、40代以上で転職した割合は全体の15.8%しかいません。
引用)DODA「転職成功者の年齢調査(2017年下半期)」
できないわけではないですが、できるだけ給料が安い若手を雇いたい病院の方が多いでしょうし、他の病院でクセがついた40代の経験者を雇うのは、経験を買うとしてもそれなりのリスクを伴います。
40代の転職が厳しくなる理由についてはこちらで詳しくお伝えしています。
40代理学療法士の転職は最後のチャンスかも
40代以上の理学療法士にとって、転職はこれが最後の機会になるかもしれません。
もちろんどんな症例でも治せる(という胡散臭い?)実力があれば、引く手あまたでまた転職できるかもしれませんが、多くの40代にとってはこの年齢での転職が最後となる可能性が高いです。
あんたも40代で転職してるけど、そんなもんかな?
若手の頃より何かとしがらみが多いからね。
訪問リハビリに定年まで骨をうずめる覚悟を持っているでしょうか?
それがないと訪問リハビリに行かない方がいいですよ。
訪問リハビリの介護報酬はいまの保険点数は維持できない
冒頭でお伝えしましたが、いま現在訪問リハビリの給料はめちゃくちゃ高いです。
訪問実績に対してインセンティブ(出来高)をつける訪問看護ステーションが多いからです。
PT-OT-ST.NETなどの求人サイトを見ていても、病院や他の介護施設に比べると50万円から100万円高い年収を提示しています。
年収500万円以上で条件設定すると、残るのはほぼ訪問看護ステーションやもんね。
500万円ってなんとなく魅力的じゃない?ww
なぜかわからないけど、「年収500万円」と書いていれば、カツオの一本釣りみたいに理学療法士がよく釣れるww
500万円が理学療法士のひとつの壁になっていますが、訪問リハビリの高年収は長くは続かないでしょう。
現在、国は病院で入院している患者さんを在宅に帰す方向で動いています。なので訪問リハビリなど在宅に関する介護サービスは、高い介護報酬でいまのところ推移しています。
訪問リハビリの介護報酬は減ってるの?
減ってきてるよ。
介護報酬が改定されるたびに、訪問リハビリサービスの保険点数は減算されています。(現状では加算をとれば、なんとか実績は現状維持できていますが・・・)
今後超高齢化社会を迎える中、国の予算もない中で、訪問リハビリの介護報酬が維持されるとは到底思えません。
「訪問リハビリはいまはまだバブル」と以前お会いした訪問看護ステーションを運営している理学療法士が話していました。
まさにいま高い給料で人を呼び込んでいる訪問リハビリには「バブル」という言葉がピッタリだと感じました。
バブルである以上、いつかは崩壊します。
そしてその訪看の社長はこうも話していました。
「いま訪問件数をこなして稼いでいる奴は将来のことがわかってない。そんな働き方でいつまでもいけるわけないやん。」と。
自分のところの社員のことを悪くいう社長には驚きましたが、とても的を得ている言葉です。
年齢行っても1プレーヤーとして稼ぎ続けるって、戦国時代でいうたら、大将になって後方で指示する(管理業務)年齢になってきてるのに、「足軽として最前線で戦い続けて功を上げます!」っていうてるようなもの。
戦場でバリバリ戦い続けることが年齢的にしんどくなってくる。
50歳になっても一兵卒として、最前線戦うのは大変やわ。
訪問リハビリのバブルはもうすぐ終わる。それでも40代で訪問リハビリに飛び込みたいと思いますか?
40代から低下する体力で訪問リハビリを続けられる?
訪問リハビリで働き始めてからわかるのは外回りのつらさです。
病院や介護施設で働いているときも疲れはありましたが、外に出て仕事をするのに比べると雲泥の差です。
特に真夏の酷暑と真冬の雨や雪の日の訪問リハビリは地獄。体力をとにかく消耗します。
最近真夏になると日中の気温が35℃を超えてきます。40歳をすぎて真夏に原チャで信号待ちしてたら、アスファルトからの照り返しで倒れそうになっちゃいます。
熱中症寸前やった。
ただでさえ大変な真夏の訪問リハビリ。その訪問で体力が奪われるのは主に移動中です。自宅は恵まれた環境かと思いきや、そうでもないこともあります。
たとえば、患者さんによってはエアコンが嫌いで、真夏でもクーラーをつけていない家もあります。
患者さんは寒がりな人も多いですし、脊損の患者さんは体温のコントロールが難しい人もいますよね。
そういう患者さんの家に訪問に行くと、真夏でもエアコンがついていないことがありますし、真冬でも暖房が置いていない家もあります。
もちろん患者さんの症状に合わせなくてはいけませんので、汗だくで訪問リハビリを実施します。
40代の前半でも訪問リハビリはきつかったのに、まして40代、50代で体力が落ちてきてバリバリやっていけるイメージができますか?
訪問リハビリは移動手段で大変さが変わる
体力の問題をお伝えしましたが、訪問リハビリでの体力を左右する一番大きな要素は移動手段です。
みなさんが転職しようとしている訪問看護ステーションやクリニックでは、訪問リハビリの移動手段で何を使用していますか?
移動方法としては、以下の3つが多いです。
- 車
- 原付き(原チャ)
- 自転車
車で訪問リハビリに回れるならいいですね。雨でも移動中は濡れませんし、暑かったらクーラーをつければ涼しいです。
車を利用しているのは、駐車場の関係で主に田舎や郊外の訪問リハビリで多い印象です。
原付きは移動中は楽そうに見えますが、雨が降ると大変ですし、夏は信号待ちをしているときのアスファルトからの照り返しに襲われます。
原付を利用しているのは都市部、もしくは都市部と郊外の間に多い印象です。
自転車は暑い、とにかく暑い。原付きよりもペダルを漕ぐための力が必要なので体力が奪われます。
ただし原付で訪問リハビリに回るよりも、自転車では移動距離が短めになります。
訪問リハビリで中年理学療法士を悩ませるトイレ問題
悲しいけど中年はトイレが近くなるお年頃
そしてどうしても書いておきたいのはこれです。そうトイレ問題。
40代になると個人差はありますが、若い頃よりトイレが近くなります。
そんなにトイレが近くなる?
40歳になった頃からトイレは近くなったなぁ。
コーヒーは利尿作用があるから、できるだけ朝食と昼食のときに飲まないようにしますが、水とかお茶は暑い季節には熱中症にならないように飲まないといけません。
でもトイレも気になるし、悩ましいところです。
どこでトイレをする?気軽に使えるトイレをチェックせよ
トイレ問題とは、訪問リハビリの移動中のルートに自由に使えるトイレがあるかどうかです。
トイレなんか患者さんの家で借りたらいいと思う人もいるかもしれませんが、基本的に患者さんの家にある備品などは勝手に使ってはいけません。
そうなん?
ティッシュもトイレの水道も、患者さんの財産やからね。
ルート上に気軽に使えるトイレがあれば問題ありません。そこで用を足せばいいのです。
トイレが使えるところとは主にこんなところです。
- 公園
- スーパー
- ホームセンター
- ドラッグストア
- コンビニ
- ガソリンスタンド
コンビニやスーパー、ホームセンターは全国どこにでもありますので、多くの人はトイレが全くなくて困るということはないでしょう。(田舎を除く・・)
ガソリンスタンドは車や原付きの給油時に立ち寄ればいいです。
コンビニやスーパー、ドラッグストアは公共のトイレではないので、ガムやジュースでも買えばいいでしょう。
トイレ問題なんてしょうもない話だと思うかもしれませんが、中年には非常に悩ましい問題です。大人がおしっこを漏らすわけにはいきませんからねぇ。
トイレ問題についてはこちらで詳しくお伝えしています。涙して読んでください。
あなたは理学療法士として本当に在宅に関わりたいのか?
最後にあなたにお聞きしたいのですが、あなたは訪問リハビリのどこに魅力を感じていますか?
そしてなぜ訪問リハビリに転職したいと思ったのですか?
いくら給料が病院や他の介護施設より高くても、訪問リハビリをしたいと思っていなければおそらく仕事を続けていくことができません。
だって真冬の大雨の中の原付き移動で、何回も濡れたカッパを脱ぎ着するのって本当に憂鬱です。
「病院で勤めていたらこんな寒い目をしなくてもいいのに・・・」とネガティブに考えるようになっていきます。
それでも「そんなことは関係ない。私は訪問リハビリで在宅生活に関わりたい」って思えるのであれば訪問リハビリに転職すればいいでしょう。
逆に「なんかしんどそうだし、給料も下がるんだったらちょっと・・・」と躊躇するならそこまでです。
40代の理学療法士が訪問リハビリに転職するなら?
もし「やっぱり私は訪問リハビリに転職したい」と決意したとき、どこに就職すればいいのでしょうか。
ここまで話を読んでくださった方ならおかわりですよね?
40代の理学療法士がこれから訪問リハビリを始めるなら、いつまでも高い給料が得られると思わない方がいいでしょう。
だって訪問リハビリの点数は今後は下がっていくでしょうし、そうなるといまほど給料を払えなくなるのは明白です。
また体力的にもインセンティブ目当てにバリバリ働き続けるのもきついです。
それならどうすればいい
基本給が高くて休みが多いところがいいよね。
インセンティブのように、いつまで続くかわからないものにしがみつくのは危険です。
だったらベースとなる基本給がしっかりしている職場がベターでしょう。基本給は基本的にはいきなり下げることはできませんので。
あと休みは少ないと不満もでますが、休みが多ければ職場の別の不満もある程度許容できます。
40代という年齢を考えても、休みは多い方がいいですよ。
そういう意味では基本給が高くて休みが多い職場が、40代理学療法士が訪問リハビリをやっていく良い職場といえるでしょう。
もし基本給が少しでも多くて、休みが多い訪問リハビリの転職先を探すなら、転職サイトを利用してみてはいかがでしょか。
転職サイトでは登録すれば、自分の希望する給料や休みに沿った職場を担当者が探してくれます。
そのとき提示された給料が少なければ給料交渉をしてれますし、内部の情報を知りたければ担当者が電話して聞いてくれます。
自分で探すのもいいですが、探す時間がもったいないですし、転職サイトを利用した方が好条件で働ける可能性が増えますよ。
私も40代の転職で利用しましたが、給料も休みも増えて本当に助かりました。
40代で強みがない理学療法士は、転職時に武器となるものがないので、条件の交渉は難しいです。
そんな場合でも、担当者が自分の良さをアピールして転職をスムーズにすすめてくれます。
私のおすすめは、以前私が利用したPT・OT・ST WORKERという転職サイトです。
担当者が本当に親切で、転職活動が本当に楽にできました。
利用は完全無料です。
いますぐ転職する気はなくて、将来的に転職を考えている理学療法士でも大丈夫です。
登録して相談することはできますので、一度話を聞いてもらうといろいろ見えてくるものがありますよ。
まとめ
長くなったので今日の話をまとめます。
- 40代での転職は最後のチャンスになると覚悟せよ!
- 40代になると体力が低下するけど、訪問リハビリでは病院や施設で働くより体力が必要。
- トイレ問題が勃発するぜ!
に加えて、自分が本当に訪問リハビリをしたいのか、最終的にはそこが大事になってくるでしょう。
少しでも良い条件で訪問リハビリに転職したいなら、こちらを利用してください。
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