みなさんは理学療法士としての自分の仕事に満足していますか?
もし満足していないのであれば、他の理学療法士は仕事の満足度ややりがいをどこで感じているのでしょうか。
そこで、今回は理学療法士の仕事の満足度について調べてみました。
- 「理学療法士ってどこが楽しいんだろう?」と思っている人
- 最近仕事のやりがいを感じられなくなってきている理学療法士
- いまの仕事に満足できていない理学療法士
理学療法士の仕事の満足度に関する研究や調査から見えたものとは?
そして実際に働いている理学療法士の本音にも迫ってみました。
理学療法士の仕事の満足度を決めるもの
ある文献では、理学療法士の職務の満足度を左右するファクターは以下のように書かれています。
職務満足度の得点は,仕事の裁量度,職業適性度,働きがい,上司および同僚のサポートとの間に有意な正の相関を,対人ストレス,技能活用度,給料満足度,労働意欲,職場変更意図および転職意図との間に有意な負の相関を示した.
この文献では、職務満足度に関する項目で実に27.7%の人が満足していない・やや満足していないと答えています。
また18.2%の人は職場変更の意図をもっています。
寺本らが行った魅力ある職場に関するアンケート調査では、
魅力ある職場の条件として全般的に職場の雰囲気や働きやすさを重視していると考えられる。男性は将来性,教育面など,女性は有給休暇や出産,育児に関する項目に多く回答を得た。
と比較的若い世代の理学療法士が回答しています。
仕事に裁量を与えられたり、上司や同僚のサポートがあったりすれば職務の満足度は上がります。
逆に対人ストレスが増えたり、給料に不満があったりすると職務の満足度は下がると前者には書かれています。
後者では男性と女性では職場に求めるものが異なると書かれています。
男性は将来性や教育面、女性は有給休暇や出産、育児を重視するようですが、職場の雰囲気や働きやすさはどちらも重視していることがうかがえます。
理学療法士は職務への満足度を上げられるのか?
でも実は重要なのはいまの満足度じゃないと私は考えています。
それよりも重要なのは何か?
それは職場の満足度が今後上がる可能性があるかどうかです。
なぜなら、もしいま現在上司とうまくいっていなくても、上司がすごく心を入れ替えて良いサポートをしてくれるようになれば満足度は上がるでしょう。
また病院が「よし!じゃあ給料を大幅にアップしよう!」となれば満足度は上がります。
ではいまの職場で理学療法士の仕事の満足度が将来的に上がるのかと聞かれれば、多くの人の場合その可能性は少ないです。
つまり満足度が今後大幅に上がることを期待しちゃダメってこと。
それどころか、高齢化社会の到来で医療費や介護保険費がますます膨らんでいく世の中です。
理学療法の保険点数はこれからどんどん下がって給料が上がらないことは安易に予想できます。
理学療法士として仕事の満足度を上げるなら転職しかない
極論ですが、理学療法士としての仕事の満足度を、ドラクエの会心の一撃のように激変させたいなら職場を変えるしかありません。
変えるための自分の努力が足りないとか、そういう意見もあるでしょう。
でも大病院の経営方針とか、国が決める保険点数なんて自分の力が及ぶ範囲を越えています。
そうなると思い切って転職するしかなく、いままでの人間関係のしがらみも、給与体系も、与えられる業務の内容も全部リセットすることができるのです。
特に40代のベテランにとっては今後大きく変わっていくことなんて期待したらダメです。
いまの環境を不安でも受け入れて、嫌々でも仕事をこなしていくか、思い切って環境を変えるか、道はふたつしかありません。
職場変更意図を持っている18.2%の人は「状況が好転するかも」と淡い期待を抱かずに、1日でも早く転職した方がいいでしょう。
不満を抱えたまま嫌々仕事を続けると、精神的に病むかもしれませんし、何よりも理学療法という仕事そのものを嫌いになってしまう可能性があります。
せっかく苦労して理学療法士になったのですが、仕事自体が嫌いになるのは避けたいですよね。
最後に理学療法士が転職するなら1日でも早い方がいいと私はずっといい続けています。
その理由はこちら。
そして転職にはメリットもデメリットもあるので、それもしっかり考えて行動しましょうね。